池谷・関彗星の発見について 白昼に見えた大彗星!この彗星の発見からアマチュア天文学は大きく飛躍した

astoronomy

新彗星発見への情熱と挫折、苦悩と成功のドラマが人々の胸を打った書籍

「未知の星を求めて」が、60年振りに高知県の天文ファンから新版として

発売されました。

この書籍はコメットハンターとして有名な関勉氏によって書かれたものです。

関氏の発見した池谷・関彗星は、発見後、太陽をかすめ明るく大きな彗星に

なりました。

当時のマスコミにこの話題は大きく報道され、この発見に触発されてたくさんの

アマチュア天文家や天文同好会が輩出した。

また、発見者が手作りした望遠鏡を目にした望遠鏡メーカーが大発奮してその後、

優秀な望遠鏡が開発、発売されるようになりました。

今回、この天文ブームを起こした池谷・関彗星について紹介します。

画像は池谷・関彗星ではありません

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アマチュア天文学の変遷について

私が、考えるアマチュア天文学の変遷は、京都大学の山本一清先生が、

1920年に東亜天文学会を発足しました。

プロの天文学者とアマチュア天文家の橋渡しをする役割を貢献し、

ここからその後第一戦で活躍します多くのアマチュア天文家が輩出しました。

ここが、日本のアマチュア天文学の原点かと考えます。

そして1965年二人のアマチュア天文家が発見した池谷・関彗星は、太陽を

かすめる彗星で、大変明るくなり、この彗星発見の影響を受けて、多数の

アマチュア天文家、天文同好会が輩出しました。

池谷・関彗星の発見後に日本人により多数の彗星発見者が生まれました。

その後も1994年のCCD元年より、銀塩カメラからCCD,CMOSカメラ

へ移り変わり、高感度で高解像度の天体画像が撮影できる魅力に引かれ、

アマチュア天文家になった方も多いのではないでしょうか。

今、現在最もポピュラーなのは、星空案内人でしょうか。    

                                                                

星空案内人に憧れて、天文に興味を持つ方が増えて

新しい形の天文ブームが生まれるているのかもしれません。

(地元の星空案内人養成講座も大人気のようです。)

今回は、その中で、池谷・関彗星の発見についてお話します。

白昼に見えた池谷・関彗星

1965年10月21日の白昼の事。

池谷・関彗星は、太陽をかすめる彗星群のひとつでした。

この彗星が太陽に接近した当時乗鞍観測所にあったコロナグラフ

が太陽のすぐ近くを高速で移動する池谷・関彗星を観測しました。

星座図鑑の著書で有名な天体写真家の藤井旭氏もこの彗星を6センチの

屈折望遠鏡で観測したとそうです。

この日は朝からすばらしい天気で、太陽のそばにくっついている

白い小さなおたまじゃくしのような彗星がグイグイと太陽の周りを

動いていくドラマチックな光景を見えたそうです。

天文ガイド3月号のご本人の記事から引用しますと「静岡県の池谷薫さんと

高知の関勉さんが、ほとんど同時に発見されたイケヤ・セキ彗星が、太陽表面

からわずか50kmのところを猛スピードで通り過ぎるとの耳よりの情報を

知りました。

この日は朝からすばらしい天気でしたので、そんなスリリングな光景を小さな

望遠鏡で見えるものかと半信半疑ながら期待して6cm屈折望遠鏡を庭にセッテ

ングして待ち構えていましたよ。サングラスなしで、ですよ。

すると、たちまち、強烈なまぶしい視野の中で白いおたまじゃくし

のような尾を引いた彗星の姿を意外に苦も無く目にすることが

できたのです。

太陽が視野に入らないように用心しながら太陽表面するすれのところを猛スピード

Uターンする池谷・関彗星の姿に感動して見入りました。

この時の彗星の明るさは―15等級の満月をしのぐ明るさに達していたといわれ

ます。」

当時、東京・上野の国立博物館屋上の20cm屈折望遠鏡で観測中だった村山定男

先生や小山ひさ子先生と電話でやり取りしながら「見える見える、すごい光景だ」

「がんばれがんばれイケヤ・セキ・・」とエール送り続けたとの事です。

月刊天文ガイド 4月号 2022年 P29-35 

藤井旭が振り返る「未知の星を求めて」と池谷・関彗星 より参考及び一部引用 

コロナの中のイケヤ・セキ彗星

1965年10月21日、イケヤ・セキ彗星は太陽表面から36万キロの空間に迫った。

コロナの中に突入する寸前の姿を捕らえた。(ハワイ島にて)

太陽は岩山に隠れているが彗星は青空をバックに鮮明に浮かんでいる。

関勉氏提供 

太陽通過後の池谷・関彗星

太陽に最接近した池谷・関彗星は、太陽に最接近した影響化大小3個に核分裂

しました。

その際、大量の塵が彗星から放出され、その影響で彗星は長大な長い美しい尾を持った

姿になりました。

尾の長さは140万kmにも及んだとの事です。

 太陽通過後の池谷・関彗星 関勉氏提供

まとめ

今回は、池谷・関彗星の最もハイライトな場面、白昼に見えた彗星について

お話しました。

今後も、この池谷・関彗星の発見がその後のアマチュア天文学にどんな影響を

与えたかや二人の彗星発見者についても紹介していきます。

注意 文中にある望遠鏡で、太陽を直接見る行為は、大変危険な事です。

太陽の光により失明等の重篤な健康被害を及ぼしますのでくれぐれも

ご注意下さい。

太陽観測には、適切な観測方法とツールがありますのでそれらを利用して安全に

観測して下さい。

参考書籍紹介

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