昨年、8月に静岡県の西村栄男氏は、西村彗星(C/2023P1)を
発見しました。
この彗星は、太陽に接近するに連れ、明るくなり長い尾を引いて
当時、大変に話題になりました。
更にこの彗星は、その後の調査で周期433年の長周期彗星である事が
わかりました。
前回の回帰になる天正19年(1591年)に西村さんが所属する天文同好
会の会員が調査した長野県の旧家の古記録に彗星を見たという記録が
ありました。
果たしてこの記録が、前回の西村彗星の出現だったのでしょうか。
タイトル画像 西村彗星 撮影者 静岡県 田代貞氏
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西村彗星(C/2023P1)は最長の周期彗星か?
昨年の8月13日に浜松スペースハンタークラブの会員の西村栄男氏が、
西村彗星(C/2023P1)を発見しました。
この彗星は、太陽に接近するに連れ、明るくなり長い尾を引いて当時、
大変に話題になりました。
その後の彗星の観測によりこの彗星は、周期433年の新しい周期彗星である
ことが分かりました。
433年の周期は、今までの周期彗星の中で最も長い周期となります。
これまでの最長記録は、153P池谷・張彗星の366年です。
西村彗星(C/2023P1) 撮影者 田代貞氏
参考及び引用文献
浜松スペースハンタークラブ会誌 「ほし」 第190号
同じ同好会会員の調査した古記録との関連について
周期433年の周期彗星ということでしたら、433年前にこの彗星が近日点を通過して
明るく見えていた事になります。
前回の回帰は、天正19年(1591年)になります。1600年が、関ヶ原の戦いなので、
豊臣政権の頃の戦国時代になります。
果たしてこの頃の彗星の記録はあるでしょうか。
公刊されている「日本天文史料」には、その時期に該当する記録はありませんでした。
ところが、西村氏と同じ天文同好会の会員である小和田稔氏、村井陽一氏が2002年に
調査した長野県下伊那郡天竜村の旧家、熊谷家に伝わる「熊谷家伝記」の古文書に
「天正十九年閏正月掃星出ル」という記述がありました。
西村彗星と古記録との関連について
果たしてこの記述は、前回回帰の西村彗星だろうか。浜松スペースハンタークラブの
会員の金子静夫氏は、熊谷家の古記録の11件の彗星の記述の内10件を「天文史料」
との照合を確認することができたという。
しかし、天正19年の彗星の記録のみ該当するものがなかったとの事です。
また公開された軌道要素の近日点通過日を変更して、当時の彗星の見え方を検証、
実際に現地に行き、彗星の見える眺望であった事を確認しました。
1591年3月3日 未明の空 当時見えた彗星のイメージを再現した
参考文献及び引用文献
天界 2024年4月号
「熊谷家伝記」の彗星古記録と西村彗星(C/2023P1)
西村彗星の前回の回帰を立証できるか
熊谷家の古記録は、簡素な記録のみで、その記録のみで、西村彗星の回帰を特定する
のはむつかしい。
今後の立証の可能性としては、天正19年のこの時期に彗星が肉眼で見えたなら、
他の地域あるいは、海外でも見えた可能性はあると考える。
その記録が幾つか見つかれば、天正19年に西村彗星が回帰したという立証は、
可能になるかもしれない。
浜松スペースハンタークラブ代表の小和田稔氏は、この彗星の過去の回帰を確認
するための更なる情報や記録を幅広く探しております。
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