浜松市天文台、浜松星を見る会で、星空観望会を
主催するベテランの八木弘巳氏が、現代アマチュア
天文事情と題してご本人の手記を浜松スペース
ハンタークラブの会誌に毎回投稿しております。
その中で、観光ホテルで行う星空観望会について
をテーマに手記を書かれました。
某天文月刊誌にも取り上げられました。
今回は、この手記をご紹介します。
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観光ホテルで行う天体観望会について
ここからは、八木さんの書かれた手記をご紹介
します。
観光ホテルの観望会を長年やっってきましたが、
最近考えたことやら、気がついた事等を記して
いきます。
観光ホテルの観望会と言うと概ね、三種類の規模が
あると思われます。
1.双眼鏡に経緯台と口径8センチ程度の屈折望遠鏡で
月や惑星や著名な天体を見せ、星座など解説するもので
一番一般的なやり方で専門的な知識や経験がなくても
ホテルの従業員でも少し経験や訓練を実施すれば可能
でしょう。
2.口径10センチ程度の屈折望遠鏡に20センチクラスの
反射やシュミカセに双眼鏡を加えて、微光天体まで
見せて、見ている天体の解説までするやり方でここまで
くると「星のソムリエ」程度の経験と知識が必要となり
地元のボランテイアや専従する人が必要になってきます。
3.天体観望や天体写真撮影を売り物にしたホテル、ペンション
で観測設備があり、専従者がいて、条件のよい暗い星空が
見える所で行う
私は3.については語る資格はないので、ここでは割愛する。
さて1.2,の規模で観望会を行う観光施設であるが、私の
経験するところですとあまり永く継続していない所が多い。
なぜか?まず継続して客を呼べず、採算が取れない。
スタッフの確保ができないことである。
どうすれば良いだろうか。
私にも今のところ妙案は無いがヒントになりそうな事は
あるので、少し記して見る

観光ホテルで継続して観望会を開くには
私が今までホテルでやってきた観望会は
月に1回で長期休暇の時、数回加える程度である。
私の場合、他の場所の観望会もあり、観光に特化
できないからである。
お天気が良かったら毎晩でも実施するくらいでないと
だめなんだろうと思います。
そこで、ホテルに提案しようと思っているのが、
ホテルの従業員が天気の良い日はできるだけ
丁寧な観望会を行う方式である。
つまり、1.の規模で従業員が2.の規模で私たちが
実施するのである。
月がある時は、スマホ撮影して、お土産として
SNSなどでPRしてもらうことである。
さらにできることならスマート望遠鏡で星雲や銀河を
見せて画像を提供してやれば尚良いであろう。
1.の規模の観望会の場合、観光地であれば周りの風景と
星空とをマッチさせた、科学的解説より、牧歌的、情緒的
な解説の方が良く、この辺りは、ホテルの従業員の方が
得意であろう思います。

外国の方に、非日常を体験する場に
観望会の規模と別の事も考えてみる必要が
あります。
外国人をターゲットとしたやり方です。
海外においては観望会の機会は日本より
少なく、非常に新鮮なイベントであるという事
です。
南半球においては日本人を対象にした観望会はありあますが
マニア向けで、参加料金も高価なようで、参加した人によると
あまり、鮮麗したやり方でなかったと聞きます。
観光とは非日常を味わうことですから、常に星空に興味の無い
人でも、興味を示してくれるでしょう。
コミックが日本発信の文化になったのですから、星空観望会も
日本発信の文化になるかなと思う者ですが、少し大げさかも
しれません。
というのも経済的に考えると大きな経済効果があるものでは
ないからです。
しかしそれが文化たる由縁ではないか。
引用文献
天文同好会 浜松スペースハンタークラブ会誌「ほし」
第195号より
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まとめ
浜松市天文台、浜松星を見る会で、星空観望会を
主催するベテランの八木弘巳氏が、観光ホテルで
行う星空観望会についてをテーマに手記を書かれ
ました。
観光ホテルで行う天体観望会が、訪問客に非日常を
体感できるツールになる事や海外訪問客への
新たな情報発信源になる可能性があるようです。
当ブログへの掲載許可を快く許可頂いた八木氏に
誌面にて感謝致します。

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