前回、すばる望遠鏡の画像から新天体を探す
市民共同活動「COIAS」の活動に触れました｡
日本でも数十年前には、アマチュア天文家に
よってたくさんの新彗星が発見された時期が
ありました｡
この機会にアマチュア天文学の原点について
振り返ってみたいと思います｡
本田実氏の発見に感動して高知の青年が
新彗星捜索に取り組み、10年後に新彗星
「関彗星」を発見しました｡
注）タイトル画像の彗星は、関彗星ではありません｡
ブログ村ランキング参加中、応援クリックお願いします
にほんブログ村
関勉
高知市の青年、関勉氏は、本田実氏の本田彗星の
発見に感動し、自身も新彗星を見つけることを
志し、1950年に東亜天文学会に入会し、山本
一清先生の指導を受けました｡
自作の10センチ反射、15センチ反射望遠鏡で
熱心に彗星捜索に取り組みました｡
山本先生のすすめで、同じく高地市の山崎
正光氏が発見したクロンメリン彗星（発見当時は
山崎・フォルブス彗星）の回帰を1956年に
検出するなどの活躍をしました｡
しかし、10年もの彗星捜索の努力にも
関わらず、新彗星を発見する機会に見合わせる
ことがありませんでした｡
関彗星の発見
関氏は、1961年に星像の良い9センチの屈折望遠鏡に
機材を切り替え、エルフレ式の広角アイピース（1962年
以降）を使用する等捜索機材を一新して彗星捜索に再取り
組みしました｡
そして1961年10月11日、新月の明け方午前5時54分のしし座
の方向に7等級の星雲状天体を見つけました｡
その天体を捉えた瞬間に｢彗星だ！｣と直感しました｡
それは、10数年以上もの長い間、探していたのですから
この位置に7等級の明るさの天体はないと心得ていました｡
この発見を東京天文台に連絡、新彗星と確認されて
Comet Seki (1961f)彗星と命名されました｡
この関彗星は、明るくなり11月には肉眼彗星になりました｡
彗星は満月の大きさくらいの円盤像になり南のケンタウルス
座に付近を南下していきました｡
この南下する関彗星を静岡県の浜名湖岬でじっと肉眼で見て
いた青年がいました｡
名前は、池谷薫青年でした｡
参考文献及び引用文献
彗星ガイドブック 関勉著 誠文堂新光社
関彗星発見当時の関勉氏 コメットハンター関勉のホームページより
まとめ
日本でも数十年前には、アマチュア天文家に
よってたくさんの新彗星が発見された時期が
ありました｡
本田実氏の発見に感動して高知の青年が
新彗星捜索に取り組み、10年後に新彗星
「関彗星」を発見しました｡
当時、若い青年だった関勉氏の新彗星
発見は、その後の日本人による多数の新彗星
発見のきっかけになりました｡
スポンサーサイト
ドメイン取得とホームページ作成には
取り扱い400種類以上のドメイン取得サービス─ムームードメイン─
ブログ作成には
ロリポップのお得なキャンペーンをチェック
コメント