2022年初頭のレナード彗星(C/2021A1) その姿を振り返る!

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 レナード彗星は、昨年12月15日に地球に0.26auまで接近して 

予報に近い光度で、明るくなりました。

地球接近後にバーストを起こし再増光して2等級の明るさになった。

そして観測条件の良い所では、30°を越える長さの尾が観測された。

実際の尾の長さは、5000万kmに及んだという。

今回は、年始に撮影された彗星画像(当ブログ未公開の画像)

と共に年末から年始にかけてのレナード彗星を当時の天文ファンの

興奮とともに振り返ります。

タイトル画像は静岡県T氏撮影のレナード彗星

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2021年最も話題になったレナード彗星

 2021年の彗星界は、ひさしぶりに日本人による新彗星発見があったり、

望遠鏡的に明るい彗星が幾つかあったが、眼視的な明るさで話題になる

彗星はなかった。

 レナード彗星((C/2021A1)は、2021年初頭に発見され、その後の

観測で地球に0.26AUまで、接近する事がわかり、この彗星は明るくなる

と注目されていた。

 地球に接近するといえば1996年の百武彗星を思い返します。

そしてレナード彗星は予報通り、12月15日に地球に最接近し、12月18日には

金星にも更に最接近したこの惑星接近の影響でしょうか彗星はバースト現象を

起こしました。

 このバースト現象を起こしたころ、彗星は明け方東天から夕方西天に周った

頃で、西に見えてきた彗星が、2等級の恒星状に輝いて見えてきてまるで、別物

の彗星に見えるくらいの変化を起こしたのです。

バースト現象はどうして起こるのでしょうか。ひとつの説として、なんらかの

力学的な作用が彗星に及ぶことで彗星の核表面の全周が剥がれその時阪神淡路

大震災級の磁場エネルギーが全周に発生してバースト現象を起こすといいます。

ナイトビジョン(NV)で見たレナード彗星

 この頃のレナード彗星を15cm双眼鏡40倍にNVを覗かせて見たが、鋭く中央

の明るいコマが恒星状に輝きその周囲を扇状のガスが取り巻き、後方に

尾を伸ばしている姿がよく見えました。

 村上茂樹さんのホームページにも同じころのレナード彗星をNVで見た感想が

書かれておりました。

 核からジェットが噴出してエンベロープが発達し、尾の南側は直線状にスッパリ

切り取ったように見えた。

NVのゲインを上げ下げすると、彗星の淡い部分と濃い部分が見え隠れした

という表現でレナード彗星を観察している。

表現は異なるが彗星の細かい形状が、NVによって見ることができた。

関連及び引用記事

コメットハンター村上茂樹のホームページ 1月8日の日誌より

2022年初頭のレナード彗星

 静岡県のT氏が2022年初頭にレナード彗星を撮影したのでご紹介します。

彗星の美しい姿と夕空のグラデーションと地上風景とのコラボレーションを

お楽しみください。

1/1撮影 御前崎にて 夕焼けのカラフルな画像は85mm  拡大は200mm

1/2撮影 天竜川河口 草むらの画像 50mm

1/3撮影 静岡県K氏撮影

 下記の画像は、静岡県B氏が1月4日に撮影したレナード彗星です。

この頃になると彗星は西空の大変低い位置にあり、星が見える

天文薄明が終わる頃には、地上からわずか数度の高さに見える事

に日本での観測はむつかしい条件でした。

1/4 BORG200mm 自宅ベランダより撮影 静岡県B氏撮影

 

空の条件の良いところでは大変長い尾が見えた。

 日本では、地上に低く、観測条件が悪い中で、海外では、アメリカの

カルフォニア州、ナミビア砂漠、アタカマ砂漠では、グリーンに美しく

輝く彗星の核を長く大きく伸びた彗星の姿が撮影されております。

 そして観測条件の良い所では、30°を越える長さの尾が観測された。

実際の尾の長さは、5000万kmに及んだという。

日本でも、観測条件の良いところでは、彗星の尾が西の低空から

うお座のフォーマルハウトの当たりまで伸びて撮影されております。

1996年の百武彗星の再来を思わす彗星になりました。

関連記事リンク

レナード彗星はこれで見納め! その「尾」を追っかけてみました!

まとめ

 今回は、昨年年末に明るくなったレナード彗星について前回までに

当ブログでは紹介できなかった年初に撮影された画像とともに

紹介しました。

 尾を伸ばしながら明るく輝くレナード彗星の美しい姿が今でも

印象に残っております。

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