ZTF彗星が2月2日に地球に最接近し、4等級に増光し、
西空の冬の星座をめぐり、カペラ、アルデバラン、火星に
接近しました。
ZTF彗星の地球接近後の様子を遠天会員の撮影写真と
ともに紹介します。
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ZTF彗星について
2022年3月2日に発見されたZTF彗星(C/2022E3)は、
本年2023年1月12日に近日点を通過。
太陽からの距離は1.1天文単位で明るさは8等級になると
予報されました。
その後、彗星は、2月1日に地球に最接近、地球には
約0.28天文単位まで接近するため4等級くらいに明る
くなるのではないかと期待されておりました。
1月下旬から2月初旬は北天にて周極星になるため
一晩中、観測できるようになり、
2月5日にはぎょしゃ座のカペラ、2月11日には0.0等の火星、
2月15日には、おうし座のアルデバランに接近しました。
特に2月11日の火星には約1°の距離まで接近しました。
関連記事リンク
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ZTF彗星撮影画像の紹介
2023年2月16日 アルデバランとZTF彗星 撮影者 田代貞氏
撮影者による撮影条件、コメント
写真のデータ
2023.02.16 20h06m~ 40s×6枚 メトカーフコンポジット
EOS6D(HKIR)ISO6400 Nofilter
FRA400F5.6→レデューサー280mmF3.9
SXP赤道儀 FL130mmガイド鏡 PHD2オートガイド
16日(木)春野町五和にて撮影したZTF彗星です。
11日は豊岡で星空観察会があり火星との接近を眺められると楽しみにしていたのですが
あいにく曇られてしまいました。
それで今回リベンジ。アルデバランとのツーショットで色の対比を楽しんでみました。
彗星はずいぶん小ぶりになっています。イオンテイルも細く淡く近日点近くの勢いは
無くなっています。
焦点距離280mmと短いせいか露出40秒で6枚(4分)をメトカーフコンポジットしても
恒星がほぼ点像なので彗星の移動はわずかです。
今回のような短時間の撮影遠征には五和はとても良い所です。
今回も帰宅後直行しました。
まず自宅から45分ほどで到着し春野天文台より10分は早く走行距離も少なくて済みます。
標高は485mと春野天文台より60m低い程度であまり変わりません。また天文台より南2km
の尾根にあるので空の条件もあまり変わりません。
なんといっても大きなグランドの真ん中に車を止めてコンクリ舗装の上に機材を安定して
セットできます。
視界が広いので超低空を狙うのでなければ全く問題ないです。
グラウンドの端に公会堂がありLED外灯が明るく光っていますが、これは自作の遮光布で
作った捕虫袋を被せて完全無害にすることができます。
それ以外に光はありません。
じっくり一晩撮影するには春野天文台に泊まるのが良いのですが、早く帰って寝たいときには
機材の積み下ろし等車の間近ででき準備撤収が早いので五和は大変便利です。
2023年2月8日 ZTF彗星と勾玉星雲 撮影者 今村守孝氏
2023年2月8日 20:12~ 10秒×20枚 合計200秒 D810A ISO6400
シグマ135mm F2.5 トリミングあり。
撮影場所 観音山月の丘で撮影
まとめ
2月はZTF彗星が地球に最接近し、5等級くらいに明るくなりました。
地球最接近後のZTF彗星の姿を遠天会員の撮影写真とともに紹介しました。
グリーンの彗星の輝きが印象的な彗星でした。
当ブログの掲載許可を頂きました遠天代表に誌面にて感謝します。
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