国立がん研究センターは、日本国内の約5万例のがん遺伝子検査データを
調べたところ、分子標的薬治療の対象になる遺伝子変異があったのは
全体の15.3%だった事を発表しました
遺伝子検査で適用薬が見つかるのは、1、2割ではないかとされていた
当初の予測と合致する結果になった
また、がんの種類によってがん治療の対象となる割合が大きく
異なることがわかった
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がんゲノム医療について
今回は、健康ブログ、健康ライフの話題になります
近年、医学の進歩とコンピューターの解析技術のめざましい進歩で、
遺伝子の解析と治療がめざましく進歩しております
がんゲノム医療とは、がん患者の組織、血液を用いて全遺伝子を解析
し、その中からがんの原因となる遺伝子変異を特定し、治療効果の
ある分子標的薬を選定して治療する医療です
オーダーメイド医療とも言われます
日本国内では、100種類以上の遺伝子を一度に調べる「遺伝子パネル検査」が、
2019年6月に保険適用になりました
遺伝子の解析結果は、患者の同意後に「がんゲノム情報管理センター」に
集められる
がんゲノム治療の検査対象は、標準的な治療をしても治療効果の得られなかった
固形がん、標準治療のむつかしい希少がん、原発不明がんの患者である
今回の調査結果
国内でも患者ごとにがん遺伝子を調べて治療を行う「がんゲノム医療」が
実施されている
これまでは、欧米のがん遺伝子のデータの分析研究はあったが、日本人を対象
とした調査ははじめてとなる
日本人に多い胆管がん、胃がん、子宮頸がん等を含めた解析結果が判明した
研究チームは、100種以上の遺伝子を一度に調べて、効果のある治療薬を見つける
「遺伝子パネル検査」のデータを活用
2019年6月から2023年8月にがんゲノム情報管理センターに集められた検体は、
4万86270例に及んだ
がん種別で治療薬の標的になる遺伝子変異等が見つかる割合は、
甲状腺がんが85.3%と最も高く、浸潤性乳がん60.1%、肺線がん
50.3%であった
甲状腺がんは、多様な分子標的薬が開発されているのも背景にある
適用の割合が低いのは唾液腺がん、脂肪肉腫、腎細胞がんいずれも
0.5%未満だった
米国白人のデータと比較すると分子標的薬の標的になる変異が見つかった症例の
割合は3分の2程度であった
日本人に多いがん種が、標的治療薬の開発が不十分なのも適用が低くなる原因らしい
国立がん研究センターの片岡圭亮分子腫瘍学分野長は、「がんゲノム医療の臨床的な
有用性や、欧米との違いが明らかになった。日本人に多いがんでは、分子標的薬の
治療に結びつくことが少ない。重点的に開発を進める必要がある」という
今回の研究成果は、米国科学誌「キャンサーデイスカバリー」に掲載された
分子標的薬の標的になる遺伝子変異が多いがん、少ないがん
参考及び引用文献
静岡新聞 4月16日 薬標的の遺伝子変異15% 日本人の検査データ5万件分析
県連記事リンク
遺伝子変異に基づく個別化検診プログラムを用いた婦人科検診が始まっている。
日本では初めての検診プログラム!
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