ZTF彗星が明るく見えています。
静岡県内の天文同好会会員が、この彗星を
連日撮影しております。
彗星の撮影画像を紹介します。
撮影機材、撮影条件による彗星の違いに
注目してください。
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ZTF彗星(C/2022E3)について
昨年2022年3月2日に発見されたZTF彗星(C/2022E3)が、
本年2023年1月12日に近日点を通過しました。
太陽からの距離は1.1天文単位で明るさは8等級になると
予報されておりました。
さらに、この彗星は、2月1日に地球に最接近しました。
地球には約0.28天文単位まで接近するため
4等級くらいに明るくなるのではないかと期待されて
おります。
1月下旬から2月初旬は北天にて周極星になるため
一晩中、観測できました。
2月11日には0.0等の火星、2月15日には、おうし座の
アルデバランに最接近します。
特に2月11日の火星には約1°の距離まで接近するので
この時期、明るい彗星と火星のコラボが話題になるの
ではないでしようか。
ZTF彗星の撮影画像紹介
同好会会員による同彗星の撮影画像と撮影条件とコメントを紹介します。
コメントは、撮影者本人によるものを直接掲載しました。
撮影時の様子や緊迫感が伝わると思います。
2023年1月29日のZTF彗星
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/02/L40s-iso6400-16mai-111-669x1024.jpg)
撮影者 田代貞氏
撮影者のコメント及び撮影条件
次の日が休日でないと遠征撮影は出来ないので週末の天気がいつも気になります。
この日は夜半過ぎから晴れそうだったので春野方面に行こうと思い22時前に家を出て
北上しました。
ところがいっぷく処横川あたりで空に雲がべったり、1時間ほど仮眠して
空を見ましたが相変わらず雲が覆って戻ることに。
二俣まで来たら空は晴れているので今度は天竜川沿いの雲名まで行ってみました。
ところがやはり北の空は雲が覆って彗星は見えません。
南は晴れているので山間に入ったとたん雲が湧いているようです。
しかたないので雲が切れた船明ダムの運動公園の片隅に陣取り撮影を試みました。
空はやはり町に近いので明るく、船明ダムの照明もあり決して良い状態では
ありません。
そんな中、何とか撮影した画像です。
彗星の移動が速いので短時間露出で多数重ねています。
なぜかイオンテイルはとても薄くて抽出するのに苦労します。
淡い尾は光害地ではほんとに写りが悪いです。
空の明るさに飲み込まれコントラストがつかずクリアに写りません。
とにかく暗い空で撮りたいですが、天候、体力といかんともしがたいものが
あります。
あと数日で月が邪魔して撮影チャンスが無くなります。
残念です。
撮影データ
2023.1.29 04:55~ 40s×16枚加算コンポジット
ε160F3.3 SXP赤道儀
EOS6D(HKIR) LPSD1 ISO6400
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/02/CometZTF2022E3-1024x695.jpg)
撮影者 小和田稔氏
昨日の朝三倉で撮影しました。
空の状態が良く、肉眼でも存在がわかりました。
双眼鏡では移動がよくわかりましたが、尾はあまり伸びていないよう
に思いました。
イオンテイルは微妙に変化しているのだと思いますが、私の画像
ではよくわかりません。
やはり近日点距離が1AUより小さくないと尾の発達は弱いのか
と思います。
極軌道の人工衛星が次々に通過していました。
最低気温はマイナス5.5℃で指先が凍るような寒さでした。
それでも久しぶりにケンタウルス座のω星団も見ることができました。
添付画像は300㎜F2.8 →F4 ISO6400によるものです。
2023年1月31日のZTF彗星
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/02/C2022-E-ZTF-23.01.31-200mm-m5.4-1024x928.jpg)
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/02/09h14.6m78d28m-4コピー-002.jpg)
撮影者 西村栄男氏
今朝は湿度が出てきたのか低空の透明度が落ちました。体はより寒さを
感じます。
田代さん小和田さんの素晴らしい画像には全く及びませんが
今朝の撮影画像です。
赤緯80度、南中付近なので赤道儀を向けるのにおっくうになります。
今朝の画像は上が空の北にするようにしましたが、以前の画像は違って
いたかも知れません。
カラ-は45秒露出、モノクロは45秒露出3枚重ねです。
イオンの尾が複雑に伸びているようです。
2023年2月1日のZTF彗星
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/02/C2022-E3-ZTF-23.02.01-200mm-1024x783.jpg)
撮影者 西村栄男氏
気温の上昇で楽になりましたが透明度は悪化して来ました。
今朝のZTF彗星は月没の3時半頃、木立の近くになってしまい
明日から掃天場所を変えないと撮影が出来ません。
コメットハンター村上茂樹さんのHPにもZTF彗星の話題が掲載
されていました。
ZTF彗星の尾の変化についてのリンク記事を下記に紹介します。
英国のニック・ジェイムス氏(Nick James)のZTF彗星の動画
Observation by Nick James: C/2022 E3 (ZTF) tail disconnection – BAA Image Library (britastro.org)
23.1/12. 22E3/ZTF彗星 変化するイオンの尾、組画像 津村光則
関連記事リンク
まとめ
ZTF彗星が予報通り明るく見えています。
静岡県内の天文同好会会員が、この彗星を連日撮影しております。
その彗星の撮影画像を今回も紹介しました。
ZTF彗星の細長く伸びるイオンテイルが印象的です。
撮影機材、撮影条件による彗星の見え方の違いが興味深いですね。
特に細く伸びるイオンテイルは、空の条件が良くないと見にくいの
かもしれません。
![](http://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2022/12/space_bouenkyou_boy.png)
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