昨年12月14日ふたご座流星群極大ピーク時、下弦の月があったのに関わらず
明るい流星が多数出現しました。
同日20時31分いっかくじゅう座流星群由来の停止火球と流星痕が出現しました。
しかも二人の同じ同好会の観測者により同時観測されました。
大変,貴重な観測かと思いましたので当ブログで紹介したいと思います!
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ふたご群極大日に出現した12月いっかくじゅう座流星群の火球!
12月14日のふたご座流星群の極大ピークの中、12月いっかくじゅう座
流星群由来の火球が出現しました。
天文ガイド2月号によりますと12月14日20時31分に停止火球と
流星痕の観測画像が紹介されております。
同時刻に私の所属する天文同好会会員もこの火球を同時観測しており
ました。
停止流星(火球)とは
流星の輻射点あるいは、飛来方向がみかけ状偶然観測者の方向に向けて
飛来する事で流星が点状あるいはそれに近い形状で観測されることがあり
ます。
マイナス等級を越える流星を火球といいます。
滅多に観測されない現象で、私も数十年星を見ていますが、望遠鏡の視野
内と星空の中に、点状に出現した流星に数回遭遇しましたが、大変稀な
現象です。
観測された停止火球と流星痕
12月いっかくじゅう座流星群の火球は、浜松市の小和田稔氏と
朝霧高原ふもとっぱらで撮影を試みた遠州天体写真愛好会の
田代貞氏の二人による同時観測されました。
撮影画像と当時のコメントとやり取りをそのまま掲載します。
(臨場感があるため)
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/01/DSC7040-1-1-1024x682.jpg)
撮影データ
2022.12.14 20:30 10秒固定 iso2000
sonyα7Ⅱ(normal) sigma 20mm f1.4 dg dn art 絞りF2.8
starrynightfilter 撮影者 田代貞氏
田代です。
12/14-15はふたご座流星群を撮影に富士まで出かけきました。
前日に大きな流星が写ったので今年は当たり年かも?と老体鞭打って奮起しました。
まあ、東名走れば意外と近いのでちと気力を奮い立たせればなんとかです。
場所は朝霧高原のふもとっぱらの北側の牧草地。
5時頃に着いて19時から露出を始めました。
寒いので車窓から富士山を眺めていたらその上空でゆっくり増光して一瞬まぶしく
輝いた流星を見ました。
ほとんど同じ位置で明るさは金星以上あり、正に停止火球でした!
その時の画像を添付します。
この流星は一部の人は一角獣座流星群のものというのですが、尻尾を見ると明らかに
ふたごの輻射点の延長にあり、一角獣の輻射点とずれています。
一角獣の活動時期は11月でピークが数時間というのも合っていないような。
停止流星って輻射点近傍の現象と思っていましたがこんなに離れた場所でも出現する
のですね。
大発見?です!
撮影中はうつらうつらと眠っていたので、時々車の窓から外を見る程度であまり流星
を見ていません。
03時頃雲が空を覆ってきたので撮影をやめ5時帰宅、爆睡しました。気温はー4度でした。
小和田です。
それにしても田代さんの画像は素晴らしいですね!富士山麓まで遠征された情熱には頭が
下がります。
ところで投稿された停止火球画像ですが、ふたご座群ではなく「12月一角獣座群」と思わ
れます。
アストロアーツの投稿画像にも多く見られますし、添付の私の画像にも写っていました。
私と田代さんの画像からの推定放射点はα=6h47m δ=+6°10′あたりになります。
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/01/火球20h30m-1024x658.jpg)
私の画像データは以下の通りです。
EOS6DMk2 Fisheye15mm F4.0 ISO800 12月14日20h30m42s- exp=10s
田代です。
小和田さん情報ありがとうございます。
2点観測で輻射点がはっきりしましたね。
当初、私の見た一覧表では一角獣座流星群は11月しか記載がなく、輻射点も時期も違っているし
しかも流れる方向が同じなのでふたご群ではと思ってしまいました。
吉田さんのリストには12月一角獣座流星群が載っていてああなるほどと思った次第。
めったに出ないレアな流星群でその火球を写せたわけですね。
これはお宝に近い!(笑い。)
![](http://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/01/12-14火球20h30m輻射点-1024x659.jpg)
田代です。
12月一角獣座流星群の火球の2点の写真を合成しておおよその放射点を作図してみました。
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/01/12月一角獣座流星群の火球と痕の変化統合-1-705x1024.jpg)
それと、痕の初期の変化をコマ送りで並べてみました。
珍しい群なので来年の写真展に出そうと持っています。
右側は10秒露出の連射コマを6枚並べたもの、左側は2コマ開けたので約30秒毎の画像です。
小和田です
停止火球の画像、放射点が明快で何よりです。
永続痕の連続写真も素晴らしいですね!2001年のしし座群を思い
出しました。
私の撮影した次の画像にも永続痕が写っていいました。
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/01/221214永続痕-2.jpg)
火球が出現したのは連写を始めかかっていたタイミングで、浜松の
街中で火球と永続痕が撮影できたのは大変幸運でした。
まとめ
12月のふたご座流星群極大ピーク時に12月いっかくじゅう座停止火球が
同じ同好会会員により同時観測されました。
貴重な観測かと思います。
(当ブログの掲載を快く承諾して頂きました小和田さん、田代さんに
ブログ誌上で感謝します。)
当時、全国的に快晴で、この流星を目撃した方も多いのではないでしょうか。
天体現象は、何が起こるか分かりませんね。
![](http://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2022/03/nagareboshi_oinori_negaigoto.png)
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