静岡県の西村栄男さんは、新天体捜索を主に活動するアマチュア
天文家です。
西村さんは数々の新星を発見し、21年、23年に新彗星、昨年12月
に超新星を発見して新天体発見3冠を達成しました。
今回は、昨年12月の超新星発見のご本人による手記を紹介します。
新天体を発見するまでの経緯を体感して見てください。
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超新星「SN2023zvq」との出会い
2021年7月に新彗星と出会ったことで新星さがしの気力が低下し、
2023年8月の新彗星の出会いがより決定的なものにしてしまった。
それから天の川銀河を見ても「撮影に行こう」という思いが沸い
てこないようになった。
新星も彗星も出会いはこの2年間で2個会ったのは全くの偶然で、
私の残された人生で次の新彗星に出会える確率は“ほぼゼロ”だと
思える。
でも探していればゼロより若干プラスに動くだろうという思いが
今の私を動かしている。
このようなことで、秋から早朝の東天を主に撮影と画像チェックを
続けて師走の空になろうとしていた12月8日の朝のことであった。
東天の撮影は3日間曇っていたので新鮮な気持ちであったが、下弦
の月光で暗い星々は消されており、淡い彗星は写りにくく惰性の撮影
になりながらも2台のカメラで522画像を撮影した。
自宅に戻りすぐにチェックを開始して2個の既知の彗星と1個の疑問天体
を捉えた。
彗星は「103P/Hartley」と「62P/Tsuchinshan 」と確認できたので
疑問天体の調査に取りかかった。
それはおとめ座の中の星雲群を25秒の露出撮影した画像で、赤経14h24m
20.32s、赤緯-03d41m47.8sにある光度13.3等の恒星状天体だ。
まず小惑星はMPチェッカーで、変光星は、AAVSOで調べたがどちらも該当する
ものはなかった。
疑問天体の背後に星があるかはAladin画像の中の何種類かの画像を調べた。
背後に星は見られず疑問天体の西側に微かな星雲らしいものがあった。
発見済みの超新星かと思いTNSを調べるも該当はない。
過去画像を調べると4日前に微かに14等星で写っており、21等より暗い星が
増光して「また矮新星ではないか」判断し一瞬報告すべきか迷った。
しかし。「TOVCP」に掲載するかは国立天文台が判断いあただけるだろうと発見報告を
10時11分に送信した。
後半へ続く
超新星「SN2023zvq 2023年12月13日 撮影者 西村栄男氏
Aladin画像 中央印位置が今回の発見位置 画像提供 西村’栄男氏
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静岡県の西村栄男氏が、超新星を発見 -彗星、新星、超新星発見の三冠を達成!-
まとめ
静岡県の西村栄男さんが、昨年、新彗星・新星・超新星発見3冠を
達成しました。
西村さんによる超新星発見の手記が届きましたので紹介しました。
次回、手記の後半を紹介します。
当ブログへの掲載を許可して頂きました西村氏に感謝します。
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