2024年のうみへび座σ流星群の出現を捉えた!-2- -西村彗星(C/2023P1)が母彗星の可能性-

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2023年に静岡県の西村栄男氏が発見した西村彗星

(C/2023P1)は、12月のうみへび座σ流星群の

母天体ではないかと考えられている。

静岡県のアマチュア天文家の古知辰郎氏は、母彗星

通過後の2024年のうみへび座σ流星群の定点撮影を

行いました。

そして、この流星群が活発に出現したことを確認

しました。

今回はその観測の報告の後半を紹介します。

前半のブログ

2024年のうみへび座σ流星群の出現を捉えた!-1- 

-西村彗星(C/2023P1)が母彗星の可能性-

タイトル画像 西村彗星(C/2023P1)

撮影日 2023年9月2日

撮影者 静岡県 田代貞氏

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写真星図づくり

ここからは、古知辰郎さんの手記になります。

写真星図は別のカラーCMOSカメラを用いて一晩かけて

撮影しました。

流星のプロットの際に惑星の位置が若干変わりますが、

この際無視します。

子午線と天の赤道を画角の中心に捉えて撮影した画像

をパノラマ写真の要領で連結し、ステラナビゲーター

の全天星図の星座線を重ねてみると良い感じだった

ので、かなり歪みの少ない写真星図ができたと思い

ます。

観測結果

上記の表の通り、結果的には200個近い流星を捉え

ました。

12月4日以降は月齢の関係と雲に遮られた時間が長く

て検出数が少なかったのでここまでにしました。

プロットはPaintShop-Proを用いて各観測日の流星を

出現時刻毎にレイヤーとして重ね、群流星と評価した

ものを表示・非表示にしました。

EPSON MFP image

上は期間中の全ての流星の内、経路からうみへび座σ群由来

と考えられるものを残した画像です。

12月4日以降の観測で出現した火球クラスの画像も追加して

いますが、こうして見るとかなり出現している様に見えます。

群流星であって欲しいという気持ちと12月1日の出現の自己流

仮説からかなり恣意的な群流星の判定に繁がったかもしれませ

んが6日分重ねれば立派なメテオシャワーです。

群流星の判定は甘いにしてもしし座方向への流星は火球クラス

の流星が多く、昨年に比べても多かった様に思います。

ネット情報等から12月2日の同時流星の観測が多かった様です

が、ここ数年と比較して顕著な出現は見られなかった様です。

とは言え、ビデオ観測(流星観測者の間ではTV観測と呼ぶ様で

すが)では、2024年はここ数年では活発だったとの情報もあり

ましたので今後もうみへび座σ群には注目していきたいと思いま

す。

今後の課題

今回、ビデオ観測の結果をまとめるのにあたり、距離をおいた

2点の観測結果に基づく流星の経路特定に興味がわきました。

詳細な経路は同時流星の観測に基づかなくてはならないので

、一カ所の観測では単純にみかけ上での経路判定になって

しまいます。

ATOMCAMは安価でネットワーク上でデータ抽出等ができる

ので数十キロ以上離れた別の場所で同様の撮影ができれば

より資料価値の高い観測ができるはずです。

電源とネット環境のあるリモート観測地を用意できたら

より面白い結果が得られるかもしれません。

参考文献及び引用文献

浜松スペースハンタークラブ会誌 ほし 第196号

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12月に極大を向かえるうみへび座σ(シグマ)流星群に注目! 

-昨年、発見された西村彗星が母天体-

まとめ

2023年に静岡県の西村栄男氏が発見した西村彗星

(C/2023P1)は、12月のうみへび座σ流星群の

母天体ではないかと考えられています。

静岡県のアマチュア天文家の古知辰郎氏は、母彗星

通過後の2024年のうみへび座σ流星群の定点撮影を

行いました。

その結果、うみへび座σ群の輻射点から多くの

明るい流星が流れている事がわかりました。

観測記事を当ブログに掲載許可を戴きました

古知氏には、誌面にて感謝します。

勤務で多忙な中での観測と結果報告をまとめられた

ようで、頭が下がる思いです。

 

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