浜松スペースハンタークラブの西村栄男氏の
発見した西村彗星(C/2023P!)が、うみへび座
δ流星群の母体ではないかという説の検証の
ために同会員の古知辰郎氏が、atomcom2で
自動撮影したデータの自動処理とプロットの
作成を3年掛かりで行っております。
自動作成の進展報告がこの度、同好会例会にて
報告がありましたので、その内容を報告致しま
す。
今回は、その2回目。
AIを用いたスクリプト作成の本幹部分を紹介
します。
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群流星判定と放射点推定のロジック
今まで、流星のことについての理解が乏しい故に
単純に写真星図に流星を落としこんで、「なんと
なくこっちから飛んでいるよね?」程度の視覚的
なもので我流判定して流星群を判別していたよう
な状況です。
そこできちんと勉強しようとチャットGPTと相談
しながら群流星の判定と流星の経路と放射点の推定
についてインターネット等の情報を読み漁り、デー
タ活用の道を模索しました。
静止画像の流星検出で得られる情報は①出現日時②始点
・終点(厳密には両端)の赤道座標③経路長(角度)に
なります。
(自動で取得する情報は以下の様な情報です)

実際は動画撮影での観測なので方向も確認できるのですが、
取得した流星の時刻を元に動画を目視確認して方向を明ら
かにするのはとても手間と時間が掛かります。
動画ファイルから流星のベクトルデータを取得するような
高度なプログラムはかけないので、静止画(つまり流星の
方向によらず)による群流星判別のロジックを検討します。
すると、流星の両端の点を通る天球に沿った大円の延長線
上に放射点があるので対象としたい流星群の放射点を中心
とする円と直交するか否かで判定可能とのことでした。

上の図を利用すると流星Q→Pが既知の流星群に属するかを検討するには、
仮にX流星群の放射点がvだとすると天球上のQPを通る大円とvを中心と
する小円に直角に近い角度で交差するか?で判定される様です。
この方法を自動判別するコードを生成AIと協力して作ります(任務分担は
AIが9割で私が1割程度)うまく動かない時は、AIに泣きつくとすぐに
解決法を教えてくれます。
数日かけて既知の流星群の放射点の情報のデータベースをファイル化し、
その小円と個々の流星の大円の交差の角度から群流星判定をするスクリ
プトの完成にこぎつけました。
ふたご群の極大の頃のデータを用いてチェックしてみると円筒図法に
プロットした流星は、一見して放射点の方向からの流星に見えても赤緯
の絶対値が大きいほど大きく大円が歪むので群流星とは判定されません。

画像は2025.12.14〜15の全流星、ふたご群は緑、
散在流星は黄色でプロットしたもの)
逆に、高緯度の長経路の流星等は、輻射点の向き
とかけ離れて見えても大円は放射点を通っていた
りします。
これらの処理で気づいたのは、実装されたロジックだと
(ra1,dec1)(ra2,dec2)の角距離が短い流星は画像上の
流星の端点の認識誤差が大円に与える影響が大きいこと
になります。
短い流星ほど精度が低くなり、大円の角度が信用性の高い
ものになる長経路の流星の方が群判定の正確性が上がりま
す。
そんな訳で、実行時に流星の経路の角距離がθ度以上の
ものをプロットする等のオプションを実装することに
しました。
これにより、かなりスッキリして見やすいものになりま
した。


(上は経路7度以上の全流星、下はふたご群と判定した
経路7度以上の流星と放射点の小円)
群流星の判定は上記のロジックで大きな間違いは無さ
そうです。
ここまでの群判定のテストを重ね、取得した流星の両端
の赤道座標とそこから得られる大円の円周上に放射点が
あるとの考え方は良さそうです。
既知の流星群とのマッチングも面白いですが、短期間(1日
から数日位?)で得られた流星の経路データから流星同士の
大円の交差する点を記録し、その分布や交点の密度を可視化
すれば、おのずから放射点が見えてくるのでは?との考えに
繋がりました。
上のプロットと同じ流星座標データを用いて、全ての流星の
大円同士の交点を別のデータファイルに保存し、交点座標を
星図にプロットしてみました。

大円同士の交点なので当然地平下となる逆の半球にも密度の
濃い場所ができますが、流星検出時刻を元に地平線下の交点
はプロットの対象としない処理を加えました。
当然と言えば当然なのですが、ふたご群極大日の全流星の大円
交点を分布させるとみごとなまでに放射点付近の密度が高いで
す。
プログラムとしてはふたご群に寄せるようなロジックは一切組
み込んでいないので、カメラの設置角度の誤差、静止画像から
の座標取得の誤差、それに基づく計算結果の円筒図法へのプロ
ットなどの各種積み上げ誤差がある中でこの結果はかなり良さ
そうです。

次回へ続く
引用文献
浜松スペースハンタークラブ会誌 ほし 第199号
まとめ
浜松スペースハンタークラブの西村栄男氏の
発見した西村彗星(C/2023P!)が、うみへび座
δ流星群の母体ではないかという説の検証の
ために同会員の古知辰郎氏が、atomcom2で
自動撮影したデータの自動処理とプロットの
作成を3年掛かりで行っております。
自動作成の進展報告がこの度、同好会例会にて
報告がありましたので、その内容を報告致しま
した
その2回目でした。
今回はスクリプト作成の体幹の部分を紹介。
次回は、作成したスクリプトの観測報告及び
今後の発展について紹介します。
当ブログ掲載の許可を頂いた古知氏に誌面にて
感謝します。

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