ZTF彗星(C/2022E3)が、2023年1月12日に近日点を通過し、
今後地球に最接近して肉眼彗星になると期待されております。
タイトル画像 ZTF彗星 2022年12月25日 撮影者 田代貞氏
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肉眼彗星になると期待されるZTF彗星
昨年2022年3月2日に発見されたZTF彗星(C/2022E3)が、
本年2023年1月12日に近日点を通過しました。
太陽からの距離は1.1天文単位で明るさは8等級になると
予報されております。
この彗星は、今後2月1日に地球に最接近します。
地球には約0.28天文単位まで接近するため
4等級くらいに明るくなるのではないかと期待されて
おります。
更に1月下旬から2月初旬は北天にて周極星になるため
一晩中、観測できます。
2月5日にはぎょしゃ座のカペラ、2月11日には0.0等の火星、
2月15日には、おうし座のアルデバランに接近します。
特に2月11日の火星には約1°の距離まで接近するので,この時期、
明るい彗星と火星のコラボが話題になるのではないでしようか。
参考及び引用文献
月刊天文ガイド2023年1月号 誠文堂新光社
関連記事リンク
2023年1月 ズィーティーエフ彗星が6等前後 アストロアーツ
明るいZTF彗星の画像と観測コメント
所属同好会の会員の方々が最近の明るいZTF彗星を観測しているので、画像と
臨場感が出るようにコメントのやり取りを紹介します。
12月25日明け方のZTF彗星の見え方について
SHOです。
ZTF彗星ですが、光度も増光しているようで、よく見えます。
フジノン15cm40倍+NV(ナイトビジョン)で見ますとコマから尾がどうも
V字状に2本が長く伸びているようで、多分1本がイオンテイルでもう一方が
ダストテイルなのでしょうかね。
これから地球に更に接近するので、もっとはっきりするのではないでしょうか。
田代さんそろそろ被写体として如何でしょうか。(明け方の撮影は
きついでしょうか。
(そのうち周極星になるようですが。)
2022年12月25日 撮影者 田代貞氏
田代です。
西村さんやSHOさんがZTF彗星の話題を提供してくれるので気にしていました。
今日は日曜日で朝はゆっくりできるので早起きしてZTFを撮影してみました。
星図を調べると遠征しなくても自宅ドームから十分見える位置にあったので余計
に気力が湧いたわけです。
画像を見ると扇状にダストが広がりその端からイオンが長く伸びています。
400mmの反転画像では写野の端までさらに伸びているようです。
画像では本体から約2度ほどの尾が判ります。
自宅は空が明るいので写りは良くないですが、山奥の空の暗い所では見事な尾が
捕えられると思います。
これから明るくなるのでどのような姿になるのか楽しみです。
2022年12月25日 撮影者 田代貞氏
田代です。
こちらはMT250F6の画像です。
小和田稔氏より
朝、自宅にてZTF彗星(C/2022E3)を撮ってみましたのでご笑
覧ください。
正月で街明かりが少ない中でしたので、そこそこ写りました。
25㎝で眼視でも簡単に見えました。
順調に明るくなっているようでこの先が楽しみです。
画像データは以下の通りです。
EOS6D MK2 μ250 fl=2328㎜
2023.01.03 05h05m-07m ISO6400 20s×6コマ合成
西村栄男氏より
西村です
昨夕、香川の藤川さんから電話が入り曇っているとのことでしたが、
その雲は今朝まで掛川には移動して来ませんでした。
しかし、月が東に移動しその光と湿気で透明度は今一でした。
その様な中で掃天画像に入ってきたZTFを見ると、直線の尾が伸びて
いるのがかろうじて見られます。
画像処理が出来ませんので田代さんの画像にはとても及びません。
月光がなければ良く写ると思います。
2023年1月13日 撮影 静岡県 西村英男氏
まとめ
ZTF彗星(C/2022E3)が近日点を通過して明るくなって
おります。
2月1日には、地球に最接近して4等級の肉眼彗星になるのでは
と期待されております。
2月11日には明るい火星に1°まで接近して彗星と火星のランデブー
が見られます。
今後の動向が楽しみな彗星です。
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