今回は健康の自己管理をテーマについてです。
自己の健康状態を知るのに最も身近で手軽な方法は体重の測定です。
体重の増減は、栄養状態や健康状態に影響します。
前回は体重やBMI、腹囲測定や数値評価について適正な体重を保つ
ための食事や運動についてお話しましたが、今回はこれに関連し
フレイルについてお話します。
フレイルについて
フレイル(frailty)とは、加齢による心身の活力が低下した状態を
いいます。
この状態が進行しますと自身での活動が困難になり、介護が必要に
なります。
加齢や定年退職や早期退職による仕事の引退で社会とのつながりから
離れる等の要因で、食事量、運動量の低下により、誰にでも起こりう
る状態です。
J-CHS*基準によりフレイル評価によりますと
- 半年で2kg以上の意図しない体重減少があった。
- 握力:男性28kg未満、女性18kg未満
- ここ2週間わけもなく疲れた感じがある。
- 横断歩道を青信号で渡り切れない(歩行速度<1.0m/秒)
- 軽い運動や体操、定期的な運動やスポーツをいずれも1週間の間一度もしていない。
この項目が1から2個該当がフレイル予備軍、3個以上がフレイルの
状態だという評価になります。
*Japan Cardiovascular Health Study 日本版フレイル評価基準
低栄養について
食事が取れないと必要十分なエネルギーとタンパク質が取れない
状態になります。
低栄養が疑われる体重の目安
サルコペニア
サルコペニア(Sarcopenia)とは、筋肉の喪失をいいます。
低栄養によるたんぱく質不足と運動不足による筋肉量の減少により起こります。
寝たきり、不活溌な生活習慣、体調不良、無重力状態等の生活環境、重症臓器
疾患、炎症性疾患、悪性腫瘍等の疾病や吸収不良、消化管疾患、薬剤性による
たんぱく質接種障害等が原因になります。
口腔疾患もフレイルの原因になる。
毎日、食事でお世話になる歯の健康状態もフレイルに影響を与えます。
虫歯や歯周病が原因で歯の本数が減少すると食べ物を嚙み砕く力が減少し、
硬いものが食べれなくなり、しだいに食事量の減少に向かいます。
フレイルの予防について
フレイルを予防するには、食事を適切に取る事、口腔ケア、社会参加、毎日
の運動を行う事です。
バランスのよい食事をとる
食事をバランスよく食べる事が最も効果的のようです。合言葉は、
「さあにぎやか(に)いただく」を頭文字に10品目をバランスよく食べます。
さかな 魚
あぶら 油
にく 肉
ぎゆうにゅう 牛乳
やさい 野菜
かいそう 海藻
いも 芋
たまご 卵
だいずせいひん 大豆製品
くだもの 果物
東京都健康長寿医療センター研究所の出典より
1日3食主食、主菜、副菜をバランスよく組み合わせて食べましょう。
口腔機能を保つ
食事後は歯を磨く。歯間ブラシを使用しよう。定期的な歯科検診を受け、
虫歯の確認や治療、歯石を取ってもらう。
禁煙をしよう。
ニコチンや一酸化炭素は、口腔内病原菌への抵抗力低下や歯周病を進行
させる。
社会参加 週1回外出しよう
趣味等の楽しみを持つ
買い物や外出する機会を作る
家族や友人と話す
スマートフォンやPCを利用したコミニュケーションツールの活用
人や社会とのつながりを持ち、人生に喜びと張り合いを持とう
毎日運動をしよう
18-64歳の方は1日60分を、65歳以上は40分を目安に体を動かすこと
を習慣にしよう。
日々の生活の中で体を動かす機会を工夫して作りだそう。
階段を使用する
違う階のトイレを使用する
掃除や洗濯をてきぱき行う
車を使用せず、徒歩や自転車で活動する
近くのスーパーへ徒歩で買い物へ行く
民間や公共のスポーツセンターを利用して
同じ目的の仲間とストレッチや有酸素運動を
行うイベントやプログラムに参加するのも
継続して運動を行う手段です。
楽しく長く継続して運動をしよう。
まとめ
今回はフレイルを取り上げました。
加齢や社会活動への不参加によりフレイルに陥る人が増えています。
これを防ぐためには、適切な食事や歯の健康管理、毎日の無理なくできる運動、
社会参加があります。
この記事が皆さまの健康管理の一助になったら幸いです。
参考文献および引用
今日から始めるフレイル予防 社会福祉法人 聖隷福祉事業団 保険事業部
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