2024年5月18日から19日に東京三鷹にある国立天文台で
第52回目の彗星会議が開催された。
会場及びオンラインを含め147名の参加者があった。
今回行われた彗星会議の概要について紹介します。
注)画像は、国立天文台ではありません。
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彗星会議
彗星会議とは、日本のアマチュア天文家で、特に彗星に
関心をもっている人々と彗星天文学分野の専門家が一堂を
介して、情報交換や研究討論を提供するものである。
第1回の会合は1971年に行われその後、毎年開催されている。
会場は毎年各地の天文同好会や有志の人々によって準備、
運営される。
彗星会議に集る人の中には、既にいくつもの彗星を独立発見
に成功しているベテランや、これから彗星の観測を始める新進
など、老若男女かなりバラエテイに富んでいる。
(第15回 彗星会議 長谷川一郎先生の文面より引用)
近年は、彗星捜索者よりも、彗星写真撮影者や彗星の位置観測者
、軌道計算者が多い印象です。
(個人的意見です。)
彗星ファンはもちろんですが。
DOME THEATER 4D2U
彗星会議の前に4D2Uドームシアターの見学をしました。
4D2U(Four-Dimensional Digital Universe 4次元デジタル宇宙)
とは、空間3次元と時間1次元を組み合わせた(4次元)宇宙をデジタル
データで、可視化したシステムとの事です。
直径10mのドームシアターに4D2Uプロジェクトが開発したインタラ
クテイブ宇宙ビューワー「Mitaka」を用いて地球から宇宙の大規模
構造までの空間と時間の莫大なスケールを自由に移動しながら、
最新の観測データや理論研究に基づいて再現された宇宙の構造と
その進化を迫力ある立体ムービーコンテンツで鑑賞できるよう
です。
観覧には、3D眼鏡が必要になります。立体プラネタリウム+コンピ
ューターグラフイックという印象でしょうか。
地球から離れて太陽系、銀河系、系外銀河を宇宙旅行をしたよう
に可視化、体感できます。
土星の環の構成も可視化して体感できました。
このドームの一般観望も可能なようです。
興味ある方は、ぜひ、一度見学に行って見て下さい。
注)4D2Uドームシアター内の映像とは、関係ありません
参考及び引用関連記事リンク
4D2Uドームシアターとは? 国立天文台
渡部潤一先生の講演
国立天文台上席教授の渡部潤一先生の「彗星を追って38年
-ハレー彗星半周の間に-」講演がありました。
1965年の池谷・関彗星からここ最近までに出現した彗星について
ユニークな彗星のトピックスを含めユーモラスな講演でした。
明るくなると予報された彗星が、期待通りの明るさになら
なかったり、太陽最接近時に。彗星核崩壊して消滅したり、
彗星の予報の難しさがわかる講演でした。
これから明るくなる紫金山・アトラス彗星については、あまり
触れられませんでしたが、今後どうなるでしょうか。
講演及び研究発表紹介
以下の講演及び研究発表がありましたのでタイトルと演者名
、2日目の日程を紹介しました。
招待講演
2023年の彗星発見数および観測数のまとめ 吉本勝巳
デジタル技術で再処理した過去の彗星写真 津村光則
研究発表
イオンの尾とダストの尾の相互作用によるストリーエの形成
西岡公彦
武江年表記載の延享元年の彗星について 野上長俊
12Pの物理観測 鈴木文二
ポスター発表
彗星の眼視観測と暗順応の考察 渡辺信夫
SeeStar-550について 光害地での撮影 西村一二
いわき天体観測所について (旧観測所から新感触所へ)
西村一二
標準彗星名表記 佐藤勲
未確認彗星の発見報告 村上茂樹
ポン・ブルックス彗星を追って 織部隆明
2日目
討論 C/2023A3 紫金山・アトラス彗星接近に際して
分科会 捜索分科会
精測(位置・光度)分科会
初心者コース分科会
物理観測分科会
分科会報告
新天体発見者
今回の彗星会議参加の方々で、新天体発見経験者を参考に紹介します。
(私見にて抜け落ちありましたら失礼します。)
織部隆明 鳥取県 小惑星発見者
金子静夫 静岡県 新星発見者
川西浩陽 兵庫県 小惑星発見者
桜井幸夫 茨城県 新星発見者
佐藤裕久 福島県 新彗星 C/2005P3 SWAN 発見者
嶋邦博 東京都 超新星発見者
中村正光 静岡県 新彗星 中村・西村・マックホルツ 発見者
西村栄男 静岡県 新彗星 西村彗星、中村・西村・マックホルツ 発見者
吉田誠一 神奈川県 新星発見者
池村俊彦 愛知県 ウエスト・コホーテク・池村彗星 発見者
坪井正紀 広島県 超新星発見者
中村彰正 愛媛県 小惑星発見者
村上茂樹 熊本県 池谷・村上彗星 発見者
まとめ
2024年5月18日から19日に東京三鷹にある国立天文台で
52回目の彗星会議が開催されました。
今回行われた彗星会議の概要について紹介しました。
参加者の多くが、60代になっております。
若い天文ファンが、彗星に興味を持って参加してくれると
いいですね。
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