このブログでは、できるだけわかりやすく科学に興味のある方に
役に立ちそうな情報を提供して行こうと思います。
遺伝子検査の進歩により個別のがん遺伝子を調べる事ができる
ようになっています。
がん遺伝子を調べるメリットはがんになるリスクを知ることや
がん治療が必要な場合の分子標的薬の適用の選択ができる事です。
この記事では、静岡県浜松市の聖隷健診センターが日本初の
遺伝子変異に基づく個別化検診プログラム(Serei-CAREプログ
ラム)を始めたとの事でこれについてわかる範囲の情報でお話
します。
個別化検診プログラム(Serei-CAREプログラム)とは
聖隷とコニカミノルタカメラが共同開発しました日本初の遺伝子変異に基づく
個別化検診プログラムです。
がんの未発症者である検診受診者に(Serei_-CAREプログラム)問診を行い、
得られた情報から乳がんや卵巣がんの遺伝性腫瘍のリスクを判別します。
リスクの高い人には一般的ながん検診でなくその人に合ったがん検診プランを
提供する女性看護スタッフが親身になってひとりひとりに説明や相談を行う。
乳がんや卵巣がんの未発症者を対象にそれぞれの病歴や家族歴から遺伝性の
がんを発症する可能性について検討し、ひとりひとりに最適ながん検診プランを
提案していく。
日本の乳がん、子宮頚がんの検診受診率は40-50%にとどまる。
欧米では検診受診率は70-80%とかなり進んでいる。
がんの予防早期発見によりがんとの共生やがんが克服できる環境が整いつつ
ある。
日本の女性が乳がんにかかる年齢は諸外国に比べて若く、40歳代がピークに
なる。
乳がんと卵巣がんの約10%は遺伝的な要因が強く関与して発症すると考えられ
ている。
特に乳がんは遺伝的リスクが高いため、リスクがあらかじめ把握できれば、
がんの早期発見早期治療につなげることができる。
聖隷とコニカミノルタカメラ株式会社が共同で「Serei_-CAREプログラム」を
開発し2021年4月から聖隷健康診断センターで提供を始めました。
このプログラムは、がんの未発症の段階から遺伝子的検査を取り入れるというという
日本で初めての聖隷独自のプログラムになるようです。
Serei_-CAREプログラムのメリットについて
「自分はがんの家系ではないか」と不安におもっている方をはじめ、たくさんの方に
遺伝性がんに関する正しい知識を持っていただくとともにスマートフォンやPCを
使ったAIチャットポット問診で、遺伝性の乳がん、卵巣がんのリスクが高いかどう
か、判別できるというメリットがあります。
Serei_-CAREプログラムのデメリットとサポート体制について
遺伝性のがんを発症するリスクが高いと判断された場合新たな不安が生じてしまう。
そのため、必要に応じて遺伝カウンセリングや希望者には遺伝学的検査を実施して
ひとりひとりに最適ながん検診プランを提案するそうです。
看護師をはじめとするレデイスフロアの医療スタッフがいつでも相談できる体制を
整えている。
Serei_-CAREプログラムの健診システム利用の流れについて
1. 聖隷健康診断センターでの婦人科検診を予約後、郵送で届くプログラム
案内を読み専用サイトへアクセスしてプログラムに利用登録する。
2.スマフォやPCを使用してオンライン会話方式AIチャットポットで
問診に回答し、遺伝性疾患に関する動画を閲覧して正しい知識を
身につける
3.検診当日AIチャットポット問診の内容を踏まえて看護職と面談。
希望者には遺伝専門医やカウンセラーによるカウンセリングを実施
している。(費用1時間約1万円)
4.希望者に血液による遺伝学的検査を実施し、検査結果に基づいて
個別面談し、その方のためのがん検診プランを提案する。
今後の個別化検診プログラムについて
現在は乳がんや卵巣がんを対象にしているが、将来的には大腸がんや
前立腺がんなどの他のがんへと対象を広げ、さらに認知症などへの
展開も考えているそうです。
将来的にはさらなる個別化検診の充実へつなげたいとの事です。
まとめ
遺伝子検査の進歩により個別のがん遺伝子を調べる事ができるようになって
おります。
今後、ゲノム医療による個別化検診や個別化医療が増々進歩していくと思います。
今後も新聞報道等でこの分野が話題になると思います。このブログでもなるべく
わかりやすく記事に取り上げますので、興味と知識を持ち合わせて頂けまし
たら幸いです。
関連リンク
静岡県浜松市の聖隷健診センターが全国に先駆けて遺伝子変異に基づく
個別化検診プログラム(Serei-CAREプログラム)を始めました。
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