富士フイルムと国立精神神経医療研究センターの共同研究グループは、
軽度認知障害の患者が2年以内にアルツハイマー病に進行するか
どうかをAI(人工知能)技術を用いて84~88%の精度で予測すること
に成功したと国際学術誌に発表しました。
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アルツハイマー病に進行する患者をAIで予測する
認知症の患者は現在世界中に約5500万人いると推定されます。
人口の高齢化に伴い2050年には約1億5000万人に増加すると
予測されております。
認知症の中でアルツハイマー病(AD)の患者が最も多い。
近年ADの新薬開発により原因物質となるアミロイドβが発症前
から蓄積を始める段階である早期の軽度認知症障害(MIC)を治療対象
に臨床試験が行われました。
しかし、2年以内にMCIからADに進行する患者の割合は2割未満と
少なく、ADへの進行が薬の効果で抑えられたのかという証明が
むつかしいという課題がありました。
国立精神陰茎医療研究センターと富士フイルムの研究グループは
MCIからADに進行する患者をAI(人工知能)で予測して
対象になる患者のみに臨床試験を行うことで新薬の有効性が正しく
評価できるという。
画像認識技術と深層学習でADへの進行を識別できる
富士フイルムは写真・医療分野で培った画像認識技術を
応用してこの病気の進行と関連性が高い「海馬」と「前側頭葉」を
中心とした領域を対象にMRI画像を機械学習させました。
深層学習を用いて「海馬」と「前側頭葉」の両区域からAD進行に関わる
微細な萎縮パターンを抽出して画像特徴量として算出した。
画像特徴量とは、進行予測に役立つ画像パターンを数値化したものになります。
AIによる海馬領域と偏桃体領域の萎縮パターンの読影診断が重要になる。
この画像特徴量に加えMCIの認知能力テストスコアなどの複数の臨床情報も
ADへの進行を高確率で予測する事を可能にしたようです。
日本人のデータベースでもAIの精度が高い事を確認した。
この新技術をアルツハイマー病研究の国際プロジェクトで公開されている
患者データで検証したところ、2年以内にアルツハイマー病に進行する患者を
88%の精度で予測することに成功しました。
さらに日本人患者のデータベースでその有効性を確かめたところ
84%の精度を得られたといいます。
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軽度認知障がいからアルツハイマー病への進行を最大88%予測
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参考文献および引用文献
静岡新聞(夕刊) アルツハイマー病の進行予測 AI技術で84~88%
2022年5月31日
アルツハイマー病の発症を予測するAI技術を開発 糖尿病リソースガイドより
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