2024年1月の TNO(2002 XV93)の
掩蔽観測により海王星外縁天体にては
じめて大気が発見され話題になりまし
た。
浜松スペースハンタークラブの和久田
俊一氏が自作ソフトEpyskyを用いて
木曽観測所の掩蔽観測結果を再シュミ
レーションしましたのでここに紹介し
ます。
タイトル画像
2024年1月の TNO(2002 XV93)の
掩蔽観測のシュミレーション
和久田俊一氏提供
ブログ村ランキング参加中!応援クリックお願いします
にほんブログ村
発見の経緯と観測の仕組み
この発見の鍵となったのは「掩蔽(えんぺい)」
という現象です。
小天体が背景の恒星の前を通過し、星の光を一
時的に遮る瞬間を複数の地点から捉えることで、
天体の大きさや形状、さらには大気の有無まで
推定できます。
2024 年 1 月 10 日、国立天文台を中心とする
日本の観測チームが、海王星外縁天体(TNO)
である「(612533) 2002 XV93」の掩蔽を
複数の望遠鏡で観測しました。
その中で、木曽観測所の 1m シュミット望遠鏡が
捉えた光の減光カーブに、大気による「屈折の肩
(refractive shoulder)」と呼ばれる特徴的な
形状が確認されました。
この結果、表面気圧が 100–200 nbar(ナノバール)
程度の大気が存在すると推定されました。
これは、これまでに大気が確認されていた冥王星(約
10 μbar)の 1/50〜1/100 程度という極めて薄い
大気ですが、TNO としては冥王星以外で初めて「明
確に検出された大気」となりました。
和久田氏による再測定と軌道要素の調整
浜松スペースハンタークラブの和久田俊一氏がこの木曽
観測所による掩蔽を再シュミレーションしました。
和久田氏は自作ソフト「Epysky」を用いて木曽観測所の
掩蔽を再解析。
最新の軌道要素(JPL #26)で推算すると中心線が大分
南にずれるものの、木曽観測所で実際に掩蔽が観測された
事実を踏まえ、小惑星の赤緯を 15 ミリ秒角(mas)オ
フセットすることで、推算継続時間が 14.2 秒となり実
測値とほぼ一致することを確認しました。


和久田俊一氏のコメントです。
サイエンスゼロ観ました。
Torifune(2001 CC21) の掩蔽も興味深々でした
が2024年1月の TNO(2002 XV93)の掩蔽は初め
て知りました。
この小さな海王星外縁天体に大気が存在したことは
驚きでした。
解析技術も凄いですね。
番組でも触れていましたが、直径500km未満の、
重力の弱い天体が、大気を引き留めていられるの
か?
また観測ができれば、一時的な現象か判別できると
のことで今後が楽しみです。
最新の要素(JPL#26)で推算すると、大分南に中
心線がありますが、木曽観測所で掩蔽が観測され
た事実から、小惑星の赤緯を15ミリ秒角オフセッ
トすると、上記のような掩蔽帯が表示されます。
(上記画像参照)
木曽観測所の推算継続時間は 14.2秒で観測とほぼ
一致してきます。
この現象の魅力と意義
予想外の大気発見: 直径約 500 km(半径約 250
km)と、冥王星の 4 分の 1 以下の小さな天体に
大気が存在することは、従来の揮発性物質保持モデ
ルでは説明が難しく、新たな理論的課題を投げか
けています。
関連記事リンク
アストロアーツ
まとめ
2024年1月の TNO(2002 XV93)の
掩蔽観測により海王星外縁天体にては
じめて大気が発見され話題になりまし
た。
海王星より遠い小天体(TNO)としては
初めて「大気」の証拠が見つかったとい
うニュースは、アマチュア天文家にとっ
ても非常にロマンあふれるトピックです。
浜松スペースハンタークラブの和久田
俊一氏が自作ソフトEpyskyを用いて
木曽観測所の掩蔽観測結果を再シュミ
レーションしましたのでここに紹介し
ました。
軌道計算の画像や話題提供を頂きました
和久田俊一氏に誌面にて感謝します。

スポンサーサイト
ドメイン取得とホームページ作成には
ブログ作成には

コメント