2025年も残り後1週間になりました。
今回は、2025年を振り返る話題として
明るくなって話題になったレモン彗星
のイオンテイルの形状変化を捉えた
静岡県の古知氏の手記を紹介します。
今回はその後半を紹介します。
タイトル画像 レモン彗星のイオンテイルの
形状変化
撮影者 静岡県 古知辰郎氏
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イオンテイルの形状の変化

左が11月1日、右に11月3日の画像です。
11月3日には球状星団M12が同じ画角に
入りました。
11月1日の画像処理をしている時に
、多数の枚でコンポジットすると
やけに尾の画像がぼやけることに
気がつきました。
・・・ということは尾の形状が短い時間で
変化しているのでは?と思いノイズが
増えるのは承知で短時間のコンポジット
で時間経過による形状変化をあぶり出す
ことにしました。

5分程度の露出になる様にコンポジットして
イオンテイルの淡い部分をあぶり出すと
たばこの煙のような構造で後ろに広がって
いく様子が分かりました。
他の日の画像も再処理してみましたが
、11月1日の画像は特に揺らぎが大きかった
ようです。

太陽フレアの影響?
イオンテイルの構造に影響するのは太陽風や
磁気の影響なのではと思い、当日の太陽活動に
ついて調べてみました。
国立研究開発法人情報通信研究機構の宇宙天気予報
で撮影当日の太陽活動を確認してみると
(以下上記HPのレポートを引用)
10月31日から1日にかけての太陽活動は
やや活発でした。
太陽面東端付近の活動領域で10月31日20時
43分UTに発生したC7.1のLEDフレアでした。
10月31日に活動領域4266と4271が衰退しました。
11月1日に、活動領域4272が太陽面の東端から
新たに回り込んできました。
11月1日に活動領域4272が太陽面の東側から新たに
回り込んできました。
また、活動領域4269が衰退し、活動領域4261が
太陽面の裏側に回り込みました。
(以上引用)
の通り、太陽フレアが連続発生しているようです。
10月30日や11月3日の画像にイオンテイルの大きな
揺らぎが見られなかったので、もしかしたら太陽活動の
影響だったかもしれません。
今後の課題
これまでの彗星撮影において、軌道(撮影可能な方位や
高度)や気象条件などは常に考えていましたが、近日点
近くの彗星を撮影対象とするときは太陽活動も下調べ
しておこうと思います。
上記HPによると太陽活動の予報は難しいらしいのですが
、磁気嵐やフレアの情報と撮像された彗星の構造を対比
していけば今後何かしらの因果関係が見えてくるかも
しれません。
引用文献
浜松スペースハンタークラブ会誌「ほし」
第198号より
まとめ
2025年も残り後1週間になりました。
今回は、2025年を振り返る話題として
明るくなって話題になったレモン彗星
のイオンテイルの形状変化を捉えた
静岡県の古知氏の手記を紹介しました。
昼間の業務の忙しい中、日没の高度の
低いレモン彗星を連日、撮影し
活発なイオンテイルの形状変化を
捉えました。
11月1日が、短時間で著名な形状変化が
起こったとの事。
太陽活動との因果関係も興味深いですね。
当ブログに快く掲載許可を頂いた静岡県の
古知氏に誌面にて感謝します。
追記
SHOが、11月1日前後の関連しそうな太陽活動を
調査したところ下記の報告がありました。
レモン彗星のイオンテイルの形状変化に因果関係
はあるでしょうか。
関連しそうな太陽現象として
■活動領域4257で、10月30日12時37分UTに
C1.4フレアが発生しました。
(Cクラスの太陽フレアが発生しています。)
前後日に発生なし
- ■10月30日6時(UT)から11月1日0時(UT)に
- 日本の気象庁と GOES衛星が衛星運用や通信に
- 影響を及ぼす可能性のある磁気嵐の擾乱を観測
- しています。
気象庁地磁気観測所(柿岡)によると、10月30日6時UT頃に
緩始型地磁気嵐が発生しました。
この地磁気嵐に伴う地磁気水平成分の最大変化量は、31日0時
UT現在、約74 nTで、現在も継続中です。
気象庁地磁気観測所(柿岡)によると、10月30日6時UT頃に
発生した緩始型地磁気嵐の地磁気水平成分の
最大変化量は、11月1日0時UT現在、約79 nTです。
また、この地磁気嵐は現在も継続中です。
GOES衛星の観測によると、静止軌道における2MeV以上の電子の
24時間フルエンスが、11月1日0時UTに3.8x10^8 particles/
cm^2/srを超えて、高いレベルに達しました。
宇宙天気予報及び国立天文台太陽観測プロジェクトより
引用

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