天の北極を指し示す北極星は、動かず常に天の北極に見えることで有名です。
しかし、長い年月の間に歳差現象でわずかに移動しております。
地元の天文同好会の浜松スペースハンタークラブ会員の平松幸夫さんは、
53年のインターバルで、北極星の歳差による動きを撮影しました。
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歳差現象について
天の北極は、地球の自転軸の延長した方向を指し示します。
この方向に見える北極星は常に北方向に輝くことで有名ですが、
実際には長い年月をかけて少しずつ変化しています。
今から5000年前には、りゅう座のα星が、天の北極に輝いてい
ました。
この自転軸の動きの変化を歳差と呼びます。
北極星の移動に見る歳差
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/03/img051-2-1024x693.jpg)
北極星の移動による歳差 撮影者 平松幸夫氏
平松幸夫さんは、1969年11月11日と2022年12月18日
に撮影した天の北極を撮影した写真を比較合成しました。
53年のインターバルで撮影された2枚の写真により
北極星が、天の北極に近づいているのが分かります。
「天文年鑑2023」によりますと、2023年の年初における
北極星と真の北極の角距離は38′ですが、2102年には最小
の27′37″まで接近するようです。
参考文献および引用文献
月刊天文ガイド2023年4月号 誠文堂新光社
天の北極に向けて昇る竜のモニュメント
![](https://science-motley-story.com/wp-content/uploads/2023/03/tashiro-2021-tennninoboru800.jpg)
天に昇る 撮影者 田代貞氏 遠州天体写真愛好会
天の北極に関連した天体写真を紹介します。
こちらの画像は、地元の竜洋海洋公園の中心にある
竜のモニュメントと星空です。
モニュメントが天の北極を指し示す構図で撮影されて
おります。
モニュメントに映り込む星像や星空が幻想的です。
まとめ
今回は、浜松スペースハンタークラブの平松幸夫さんの
北極星の歳差による移動を撮影した画像を紹介しました。
この画像は、天文専門雑誌「天文ガイド」4月号の
読者の天文写真に入選掲載されました。
53年越しで、同じ星の被写体を撮影するという事は
長年の星好きの証明ではないでしょうか。
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