CEATEC 2026 参加振り返り|家電・鉄道・スパコン、暮らしと社会を変える技術を見てきました

life

10月13日〜16日、幕張メッセで開催された「

CEATEC 2026」に参加してきました。

今年は821社・団体が出展し、「Transform

ation ―企業が、産業が、そして社会が変わ

る―」をテーマに、AI、IoT、モビリティ、

宇宙など幅広い分野の最先端が集まる大規模

展示会でした。

今回は、数あるブースの中から「エディオン」

「JR東日本」「理化学研究所」「太陽誘電」

「TDK」の5社の展示をピックアップして紹

介します。

会場の展示の雰囲気と最新のテクノロジー

の数々を体感して頂けたらと思います。

タイトル画像

TDKの網膜に直接映像を映すスマートグラス

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エディオン|異なるメーカーの家電を1つのアプリで

エディオンのブースは、テーマを「家電を繋ぎ、豊かな

暮らしと地域を支える。」として、独自の「エディオン

スマートアプリ」を中心にIoT家電の新しい使い方を展

示していました。

注目は、家電メーカーごとに分かれがちなアプリをまとめ

て扱える点です。

エアコン、洗濯機、冷蔵庫、空気清浄機、テレビなど、異

なるメーカーやカテゴリーの家電を1つのアプリで一元管

理でき、外出先からの遠隔操作も可能です。

さらに実用的だったのが、見守りや安心につながる機能

です。

故障やエラーの通知

家電の消し忘れ通知

離れて暮らす家族の生活を、IoT家電の稼働状況を通じて

さりげなく見守る仕組みです。

展示では、スマートロックと連動して家電の電源を切るデ

モが実際に紹介されていました。

「家電を買ったあとも安心して使い続けられる」ことを、

アプリと店舗、修理サービスまで含めて設計している点

に、家電量販店ならではの強みを感じました。

 エデイオンのブースでは、異なるメーカーの

 家電をアプリで一括管理できる様子を

 実際にアプリを操作して家電を操作するデモ

 が行われていました。

 スマートフォンでのアプリの操作画面の

 様子をデイスプレイで紹介

JR東日本|UWB改札、デジタルツイン、そして宇宙へ

JR東日本のブースは、鉄道技術の幅広さがよく分かる

展示でした。

印象的だったのが、UWB(Ultra Wideband)を活

用したウォークスルー型改札機です。

ICカードやスマートフォンをかざす動作なしで改札口を

通り抜けることができる未来の駅体験を実際に展示ブー

スに設置された改札で体感ができる内容でした。

もうひとつの注目は、JR東日本が持つ世界最大級の鉄道

ビッグデータを活用したデジタルツインプラットフォー

ム「JEMAPS」です。

実際の鉄道網や駅、車両の動きをデジタル空間上で再現・

分析することで、運行や保守、駅運営の改善につなげる

取り組みです。

展示全体を通じて、JR東日本の技術領域は鉄道だけにとど

まらないと感じました。

宇宙分野への挑戦です。

宇宙からの衛星情報を活用して様々なサービスの業務革新

に取り組んでいくそうです。

列車制御システム

位置情報を活用した改札技術

リモートセンシング 災害発生時の状況把握や設備点検の省

          力化

「毎日使う鉄道」が、位置情報、センサー、ビッグデータ、宇

宙技術によってさらに安全で便利なインフラへ進化しようとし

ている、という印象でした。

「JR東日本の『JEMAPS』をCEATECで見てきた。

列車の混雑がリアルタイムでわかる」

VideoCreator 20261024

「JR東日本の『JEMAPS』をCEATECで見てきた。列車の混雑がリアルタイムでわかる」VideoCreator 20261024

理化学研究所|富岳とAI専用計算機で拓く「AI for Science」

理化学研究所のブースでは、スーパーコンピュ

ーター「富岳」とAI専用計算機を高度に連携さ

せ、科学研究向け生成AIモデルの開発に必要な

計算環境を構築する取り組みが紹介されていま

した。

従来はGPUだけでは実現が難しかった演算処理

を、富岳の高い計算能力とAI向け計算資源を組

み合わせることで、より高度に、高速に、省エネ

に実行しようというものです。

たとえるなら、膨大な資料を読み解き、複雑な実験

を何度も試す研究を、AIが「有能な研究アシスタン

ト」として支えるような姿です。新しい薬の候補を

探す、材料の性質を予測する、気候や災害のリスク

を解析する――こうした課題では、膨大なデータと

試行錯誤が必要になります。

富岳とAIの連携は、その時間と手間を大きく縮め、

研究者が本質的な課題に集中できる環境をつくろう

とするものです。

ブースでは、富岳のイラストを浮世絵風にプリントし、

はがきにして持ち帰れる催しもありました。最先端の

スパコンが、伝統的な浮世絵の表現と組み合わさるの

は面白く、科学技術を身近に感じさせる良い仕掛けだ

と思いました。

ブログ筆者が会場ブースで作成した「富岳」

の浮世絵風のスタンプカードです

太陽誘電|材料技術で、AI・モビリティ・医療をつなぐ

太陽誘電のブースは、「サステナブル・ウェルビー

イングの実現へ。材料技術から社会を変えていく。

」をコンセプトに、AIデータセンター、モビリテ

ィ、医療・ウェルビーイングまでを幅広くカバー

する展示でした。

普段は目にしにくい電子部品の会社という印象ですが、

実際にはAIサーバーから電動自転車、さらにはがんの

早期発見につながるセンサーまで、生活や社会の根幹

を支える技術が並んでいました。

■AIデータセンター向けの半導体・電子部品

AIの普及に伴い、データセンターでは膨大な計算を高速

かつ安定に行う必要があります。太陽誘電は、AIサーバ

ー向けに小型・大容量のMLCC(積層セラミックコンデ

ンサ)、基板内蔵型MLCC、インダクタ、導電性高分子

ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサなどを展示し

ていました。

これらは一見地味な部品ですが、AIサーバーが大量の電

力を安定して扱い、高速なデータ処理を続けるためには

欠かせない存在です。

「AI」という華やかなキーワードの裏側で、電力供給や

信号の安定性を支える技術だと感じました。

■電動自転車の回生電動アシストシステム

「FEREMO」

モビリティ分野では、回生電動アシストシス

テム「FEREMO」が印象的でした。

ブレーキ時などに生じるエネルギーを回収し、

電動アシストに活かす仕組みです。

電動自転車の航続距離やバッテリーの効率に

直結する技術で、日常の移動をより省エネに、

より快適にする可能性があります。自動車だ

けでなく、身近な電動自転車にも応用できる

点が、とても現実的で魅力的でした。

ブログ筆者もパナソニックの電動自転車を

愛用していますが、バッテリーが大きいの

ですが、展示品はコンパクトなサイズです。

前輪モーターが「動力」にも「発電」

にもなるそうです

■においセンサー×AIで、がんの早期発見へ

医療分野では、今回のメインデモンストレーションでも

あった「においセンサー」が特に注目でした。

尿に含まれる揮発性有機化合物(VOC)をセンサーで

検知し、そのデータをAIで解析することで、がんのリ

スクを推定する取り組みです。

将来的には、日常のトイレ利用を通じて健康状態の変化

をチェックし、異常が続いた場合に精密検査やがん検診

を受診するきっかけをつくる「0次スクリーニング」

を目指しています。

この技術は「CEATEC AWARD 2026」の優秀賞も受賞

しており、医療技術だけでなく、「受診につなげる仕組

み」まで含めて社会課題に向き合っている点が評価され

ていました。

■感じたこと

太陽誘電のブースは、「材料技術」が実は社会のあらゆる

場面をつなぐ基盤になっていると実感できる展示でした。

AIデータセンターでは、計算を支える電子部品

電動自転車では、エネルギーをムダにしない回生アシスト

医療では、においから健康の変化を捉えるセンサー

どれも「見えないけれど、なくてはならない技術」です。

華やかな完成品だけでなく、その裏側を支える材料や部品

の進化こそが、これからの社会を変えていくのだと感じま

した。

TDK|網膜に直接映像を映すスマートグラス

TDKのブースでは、網膜に直接画像を投影するスマート

グラスのデモに多くの来場者が集まり、長い行列ができ

ていました。

体験待ちの列ができるほど注目度の高い展示で、会場内

でも特に印象に残るブースのひとつでした。

展示されていたのは、TDKが世界で初めて実証したと

いう「メタオプティクスミラー」を用いた網膜直接描

画(Direct Retinal Projection:DRP)ディスプレ

イです。

従来のスマートグラスのようにレンズの内側に画面

を設けるのではなく、メガネのつる部分から出した

光を、レンズに埋め込まれた超薄型ミラーで制御し、

目の奥にある網膜へ直接映像として結像させます。

この方式の大きな特長は、目のピント位置に関係な

く、網膜上に像をつくれることです。 つまり、遠く

の風景を見ていても、近くの文字を読んでいても、

映像や字幕を鮮明に確認しやすくなります。

スマートグラスで翻訳字幕を表示しながら会話する

場面などを想像すると、「画面を見るために視線

を外す」というこれまでの違和感を減らせる可能

性があります。

技術的な見どころは、厚さわずか150ナノメートル

のメタオプティクスミラーです。

可視光の透過率は約80%と通常の眼鏡レンズに近く、

ミラーをレンズに埋め込めるため、従来のような不

自然な外観や視界の妨げを抑えられるとしています。

VRゴーグルのように視界を覆うのではなく、「普

通のメガネをかけたまま、必要な情報だけが自然に

見える」という未来像が、行列の長さとしてもよく

表れていました。

ウェアラブル端末が日常に溶け込むための重要な

一歩だと感じました。

 

 網膜に直接画像を投影するスマート

 グラスのデモに多くの来場者が集ま

 り、長い行列ができていました。

 スマートグラスの外観

 普通の眼鏡をかけるのと同等の印象

 網膜に直接、映像が投影されるので

 近視の影響はないそうです。

 画像や言語、数値も表示されるので

 会場の皆さんがドラゴンボールの

 「スカウター」のようだと言って

 いました。

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まとめ

CEATEC 2026は、これからの暮らしと社会を

支える技術が、すでに身近な段階まで進んでい

ることを実感できる展示会でした。

エディオンは異なるメーカーのIoT家電を1つの

アプリで管理し、遠隔操作や家族の見守りにつな

げる提案を展示。

JR東日本はUWB改札や鉄道ビッグデータを活用

したデジタルツイン「JEMAPS」で、鉄道の未来

を紹介しました。

理化学研究所は富岳とAI専用計算機を連携させ、

科学研究を加速する計算環境を展示。

太陽誘電はAIデータセンター向け部品、電動自転

車の回生アシスト、においセンサー×AIによるが

んリスク推定など、生活と産業を支える技術を紹

介しました。

TDKでは、網膜に直接映像を映すスマートグラス

のデモに長い行列ができ、ウェアラブル端末の新

たな形を体感できました。

華やかな製品だけでなく、その裏側を支える材料、

センサー、部品、計算基盤の進化こそが社会を変

えている。

CEATEC 2026は、そんな「見えない技術」の力

を強く感じられました。

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