超新星発見に久しぶりにかすった話 -1- -静岡のアマチュア天文家の手記を紹介-

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静岡市で超新星捜索を行う浜松スペースハンタークラブ

の会員、掛井亘氏が、超新星捜索に関する手記を書きま

した。

本人のご厚意でここに紹介します。

この手記より超新星捜索の実際を知る事ができます。

興味のある方はぜひ、読んでください。

タイトル画像 SN2024aeee(NGC2523)

撮影者 田代貞氏

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久しぶりにかすった話

2024年10月下旬に風邪を引き、完治しないまま

10月27日の御前崎マラソンに出走しました。

体調はいったん持ち直したものの11月に入ると

再び不調が続きました。

それでも自宅室内で超新星捜索はできるので

11月は捜索を11回行いました。

そんなこんなで11月22日、夕食後いつものように

捜索を開始しました。

設置した望遠鏡はベランダ越しということもあり

捜索する場所は同じようなエリアばかりであるが、

生活のハリになっている。

その様子を見た家族からは半ば呆れられながらも

撮像を続けた。

結局、この日は20時20分から22時50分までに

44コマ88天体を撮像し、一旦寝ることにし、

23日午前4時に起床したのち1時間捜索を

した。

いつものように「異常なし」の捜索であった。

同じ23日の午後にFacebookで香取の野口さんが

★AT2024abup in NGC681という投稿をされた。

NGC681にATLASが17.1等のPSNを発見したという

ことらしい。

いつもTNSで発見報告が来てもよほど明るくない限り

見逃してしまい、このPNSについても見逃したもので

あった。

NGC681が気になり自分の記録を探ってみると、

なんと前夜チェックしたばかりであった。

画像を見ると発見場所が中心核近くのため

17等でも分離できなかったかと思い、

画像を添付して「2024/11/22 13:40に

NGC681を撮像しましたが、該当の位置に

星像が見えません。

口径が小さいこともあつかもですが、残念残念。」

と野口さんのFacebookに投稿した。

すると、「ATLASより(報告時間)より

早い時間ですね。」と返信がありました。

え?まさかと思いTNSを改めて見ると

ATLAS発見:2024/11/22 8:25:17

、TNSでの報告が2024/11/22 14:03

:42。

私の撮影時間が2024/11/22 13:40と

タッチの差であることがわかる。

結果的に撮像時星像に気がつかなかった

こと、もし気がついても確認から

報告まで30分から1時間ほどかかることを

考えると、せっかく報告しても

すでに発見報告があると撥ねられている

可能性の方が高い。

次回へ続く

 TNSへのSN2024abupの報告画面

 原稿を書くことを念頭に置いてなかったので

 分光観測された後の画面になります。

引用文献

浜松スペースハンタークラブ会誌

「ほし」第195号 

まとめ

静岡市で超新星捜索を行う浜松スペースハンタークラブ

の会員、掛井亘氏が、超新星捜索に関する手記を書きま

した。

本人のご厚意でここに紹介しました。

この手記より超新星捜索の新発見の難しさと緊張感など

実際の様子がわかります。

次回は、この手記の後半を紹介します。

当ブログへの掲載承諾を頂いた静岡の掛井氏に

誌面にて感謝します。

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