天体写真を続けていると、撮影機材の差
と同じくらい「画像処理の差」が作品の
印象を大きく左右することに気づきます。
そんな中、深宇宙の淡い光を丁寧に引き出
したい人たちから高く支持されているのが、
PixInsightです。
島田市のアマチュア天文家の大石賢氏は、
縮小コリメート法を用いて暗いダニエル
周期彗星の回帰を捉えたり、微光な系外
銀河や惑星の微細な表面模様を撮影され
たりと先進的な取り組みをされておりま
す。
大石氏が今回、PixInsightを用いて縮小
コリメート法で撮影した天体を画像処理
しました。
PixInsightについて、実際に画像処理した
作品についてご紹介します。
タイトル画像
M27(亜鈴状星雲)
縮小コリメート法撮影した画像を
PixInsightにて画像処理
撮影者 大石賢氏
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コリメート縮小光学系を用いた天体写真撮影
島田市のアマチュア天文家の大石賢
(まさる)氏は、先進的な技術や
アイデイアを取り入れて天体撮影を
施行されている方です。
縮小式コリメート光学系法を用いた電子
観望を行っております。
コリメート法とは、望遠鏡の接眼レンズに
カメラレンズを覗かせて撮影する方法です
が、接眼レンズの焦点距離とカメラレンズ
の焦点距離の組み合わせにより、望遠鏡の
合成焦点距離が短くなる縮小光学系にする
ことができます。
焦点距離32mmの接眼レンズに焦点距離
6mmの接眼レンズを取り付けたCMOS
カメラを連携することで縮小率を高め、
使用している望遠鏡を合成焦点距離F452
mm(F2.2)という明るい光学系になり
ます。
使用している望遠鏡は、
タカハシ ミューロン210 COMSカメラ
Player One Uranus-C Pro
コリメート収縮光学系 合成焦点距離
約600mm
架台は、 ビクセン SXD2赤道儀を使用

ダニエル周期彗星 撮影者 大石賢氏
撮影日 2024年11月22日
大石氏が、縮小コリメート方式の望遠鏡で、現在18等級の
暗さのダニエル周期彗星を撮影しました。
11月22日 23時55分から10分間隔の移動を示しています。
90秒X4枚 ライブスタック 3枚合成
ダニエル彗星 33p/Daniel (2024)吉田誠一のHPより
大石氏は、更に PixInInsight を5月に
導入し、最近撮影した画像の処理をやり
直しを行いました。
操作の習得に1ヶ月以上をかけ、なん
とか一通り処理できるようになった
との事です。
大石氏の熱意には頭が下がります。
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PixInsightとは
天体写真を続けていると、撮影機材の
差と同じくらい「画像処理の差」が作
品の印象を大きく左右することに気づ
きます。
そんな中で、深宇宙の淡い光を丁寧に
引き出したい人たちから高く支持され
ているのが、PixInsightです。
PixInsightは、一般的な写真編集ソフ
トとは少し立ち位置が違います。
見た目を整えるためのソフトというより、
天体画像を科学的かつ再現性の高い方法
で処理するための、専門性の高い環境と
いったほうがしっくりきます。
■PixInsightの最大の魅力
PixInsightのいちばんの魅力は、天体写真に
必要な処理が非常に深く、そして体系的に揃
っております。
位置合わせ、スタッキング、背景補正、ノイズ
処理、色補正、ストレッチといった流れを、
ひとつの環境の中で丁寧に進められます。
特に印象的なのは、淡い星雲や銀河の情報を崩さ
ずに引き出せることです。
無理に派手さだけを足すのではなく、素材の持つ
情報をできるだけ活かしながら仕上げられるので
、作品としての完成度が一段上がります。
■ただの画像編集ソフトではない理由
PixInsightは、いわゆる「写真をきれいにするソフト
」というより、天体画像を解析しながら整えていくソ
フトです。
そのため、感覚的な操作だけでなく、数値や処理の
意味を意識しながら作業を進めやすいのが特徴です。
この性質は、撮影条件や対象が変わっても安定した結果
を出したい人にとって大きな強みです。
同じ処理を再現しやすく、試行錯誤の結果を積み上げや
すいので、技術を磨くほど使いこなしが楽しくなります。
■深宇宙撮影との相性が抜群
PixInsightが特に力を発揮するのは、星雲や銀河のよう
な淡い対象です。
こうした被写体は、撮影時点では見えにくい信号が多く、
画像処理でどこまで丁寧に引き出せるかが勝負になりま
す。
PixInsightでは、背景のムラを整えたり、色のバランスを
追い込んだり、ノイズを抑えながら階調を残したりする作
業を、かなり細かく詰めていけます。
その結果、ただ明るくしただけの画像ではなく、奥行きや
立体感のある仕上がりを目指せるのです。
学習コストがかかるが、それ以上の価値がある
PixInsightは最初から直感的に使えるソフトではありま
せん。
機能が非常に多く、ワークフローを理解するまでには少し
時間がかかります。
ですが、その学習コストを越えた先には、他では得がたい
表現力があります。
処理の意味を理解しながら進めることで、結果が安定し、
作品づくりの自由度も大きく広がります。
「なんとなく明るくする」ではなく、「なぜこの処理を
入れるのか」を考えながら進めたい人には、これ以上な
い作業ツールになります。
特に、天体写真を趣味の延長ではなく、作品として突き
詰めたい人には強くおすすめできます。
■こんな人に向いている
PixInsightは、次のような人に特に向いています。
天体写真の質を本気で高めたい人。
星雲や銀河などの深宇宙対象を撮ることが多い人。
撮影だけでなく画像処理も技術として深めたい人。
再現性の高いワークフローを作りたい人。
細部までこだわって作品を仕上げたい人。
逆に、できるだけ簡単に素早く仕上げたい人には、
少し重く感じるかもしれません。
ただ、時間をかけてでも「納得のいく一枚」を作り
たい人にとっては、PixInsightは非常に頼もしい
存在です。

こぎつね座 M27 亜鈴状星雲 撮影者 大石賢氏
共通撮影データ ミューロン210
コリメート収縮光学系 合成焦点距離 600mm
Gain200 30秒X50枚 Uranus-C Pro -10°冷却
Sharpcap4.1月 32bitライブスタック画像
PixInsight ImageSolver
SPCC
GraXpert
BXT
Histogram Trancsformation
NXT
CurvesTransformation
BXTによりコリメート収縮光学系による星像の
流れが大幅に補正されています。
SPCCにより、背景の色がグレーに修正され、
赤カブリが除かれています。
次回へ続く
まとめ
PixInsightは、天体写真の可能性を
大きく広げてくれる高機能な画像処理
ソフトです。
特に、淡い対象を丁寧に引き出したい
深宇宙撮影では、その真価を強く実感
できます。
学習には少し手間がかかりますが、
そのぶん得られる表現力と再現性は
非常に大きな魅力です。
天体写真を「記録」から「作品」へと
引き上げたいなら、PixInsightは一
度は触れてみる価値のあるソフトだと
言えるでしょう。
大石氏のようなこだわり派の方に
最適な画像処理ソフトのようです。
次回は、縮小コリメート撮影時、
PixInsight画像処理後の画像、
その他の画像処理作品を引き続き
ご紹介します。
お楽しみに。
画像提供と掲載許可を頂いた大石氏に
誌面にて感謝申し上げます

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