今回は、人里離れた遠州森町の三倉で撮影した
秋の星座に見える代表的な系外銀河である
アンドロメダ銀河とさんかく座銀河を
SeestarS30で撮影しました。
当日の空は好条件では、ありませんでしたが
迫力のある大きな銀河の姿を撮影できました。
ブログ後半では、12月に入りました。
来年の天文現象を把握するのに便利な書籍を
紹介します。
タイトル画像 M31(アンドロメダ系外銀河)
SeestarS30 撮影日 2025年11月11日
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M31(アンドロメダ銀河)について
M31は地球から約250万光年にある、局部銀河群で
最大級の渦巻銀河で、満月を横に5つ並べたほどの
大きさを持つ巨大な系外銀河です。 日本から見え
る銀河としては最大級で、暗い空の下では肉眼で
もぼんやりとその姿を確認できるほどの明るさが
あります。
Seestar S30で撮ると、細長い楕円形の銀河本体
の中に明るい中心部(バルジ)と、外側へ伸びる
淡い円盤部まで写り込み、「銀河そのもの」を俯
瞰している感覚を味わえます。
露光を重ねていくと、アンドロメダ本体の両側に
寄り添う伴銀河M32やM110も浮かび上がり、
ひとつの「小さな銀河団」を切り取ったような、
にぎやかな画面構成になります。

M31 アンドロメダ系外銀河 SeestarS30で撮影
2025年11月11日撮影
M33(さんかく座銀河)について
M33(三角座銀河)は、M31と同じ局部銀河群に属する
渦巻銀河で、距離はおよそ280万光年と考えられており、
M31と並んで肉眼で見える最も遠い天体の一つとされ
ています。
明るさ自体はM31ほどではありませんが、面積が広く
淡い天体のため、長時間露光でじっくり光をためるほ
ど、渦巻き構造と星形成領域のモヤモヤしたディテー
ルが立ち上がってきます。
Seestar S30で総露光時間をしっかり確保すると、
銀河外縁部の星がまばらになる淡い部分まで描写でき、
「ふわり」と広がるフェイスオン銀河ならではの繊細
な姿が現れます。
M31が「迫力ある銀河の全景」だとすれば、M33は
「淡い構造をじっくり炙り出していく、撮って育てる
銀河」といった撮影の楽しさを味わわせてくれます。

M33 さんかく座系外銀河 SeestarS30で撮影
撮影日 2025年11月1日
二つの銀河の対比
M31は、画面からはみ出すほどのスケール感と、伴銀河
を従えたダイナミックな構図が魅力で、「遠州森町の空
から、お隣の巨大銀河を直に見ている」という実感を与
えてくれます。
M33は、一見地味ながら、露光時間を伸ばすたびに腕の
構造やHα領域がじわじわ浮かび、スマート望遠鏡でも
「積分時間で作品が育っていく過程」を楽しめる被写体
です。
| 項目 | M31 アンドロメダ銀河 | M33 さんかく座銀河 |
| 距離の目安 | 約250万光年 | 約280万光年 |
| 見かけの大きさ | 満月約5個分と巨大 | M31より小さいが広がった淡い円盤 |
| 見え方のタイプ | 斜めから見た渦巻銀河(ややエッジオン) | 正面向きのフェイスオン渦巻銀河 |
| 撮影の印象 | 明るく写りやすく、迫力重視の定番ターゲット | 淡く難しいが、露光を伸ばすほど構造が浮かぶ“通好み” |
| Seestar S30の楽しみ方 | 比較的短時間でも形がわかりやすく、「まず最初に狙いたい系外銀河」 | 総露光時間をかけて腕や星形成領域を炙り出し、処理の工夫で差が出る対象 |
2026年の天文計画にお勧めの書籍を紹介
12月に入りました。
残り1ヶ月で2026年を向かえます。
2026年の天文現象を把握して、計画を
立てるのに参考になる書籍を紹介します。
天文年鑑2026
天文年鑑は、1年の天文現象をコンパクトにまとめた
冊子になります。
2026年に起こる天文現象の予報と解説(全国8都市における
日の出入り・月の出入りの時刻や月の出・月の入りの時刻を
はじめ、毎月(12ヵ月)の星空、日食や月食などの食現象、
各惑星の動き、準惑星や小惑星の動き、彗星の出現予報、
流星群の予報など)や、2024年夏~2025年夏に起こった
天文現象の観測結果を収録しています。
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関連記事リンク
写真撮影法」イベントに参加しました。
-2026年の星空年鑑とカレンダーも紹介-
まとめ
今回は、遠州森町・三倉で、SeestarS30
で撮影した秋に見える二大系外銀河の
M31とM33の撮影画像を紹介しました。
当日、雲や透明度が良好では、ありませんでしたが
それでも迫力ある二つの系外銀河の姿を撮影
できました。
後半では、12月にあり、今年も残り1ヶ月に
なりました。
来年の天文現象の把握と計画に役立つ書籍を
紹介しました。

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