静岡県の超新星捜索者掛井氏による超新星捜索の手記を紹介!  

astoronomy

静岡で超新星捜索を行う掛井氏について、ご本人の手記

「超新星発見しそこね記」を以前に紹介しました。

その後も、超新星捜索に尽力をされております。

その後の捜索への取り組みについて書かれた同好会の会誌や

メーリングリストの手記を当ブログにてご紹介します。

超新星捜索者のリアルな貴重な体験を文面と実際の

捜索画像にてお伝えしたいと思います。

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SN2022wspについて

台風や体調不良で散々だった9月も終わり、晴れ間が続いた10月に入り

超新星捜索でもいろいろ動きがありました。

友人のOno氏から10月4日にペガスス座のNGC7448に出現した17等級

のAT2022wspについて、DLT40の捜索チームの報告した10月2日の発見

時間9時間前に同銀河を撮像したが、中心核近くの星像に気が付かなかった

との連絡がありました。

私は普段、TNSで捜索チームの発見報告はスルーしているためにOno氏が

この発見報告気が付いた事に驚くとともに、時間を見つけてはTNSを開き、

このPNS天体の分光観測に注目しましたが、なかなか観測されませんでした。

*TNSとは 

超新星研究者のグループ(SN-working group: 略称[SN-WG]) から提案され

ていた超新星の発見・命名方法に関する新しい自動システム

「 TNS: TRANSIENT NAME SERVER」が,従来の CBETによる命名プロセスに

変わる新システムとして,IAUに正式に承認された。

10月6日に長野の大島さんが、Facebookの観測グループの掲示板に

AT2022wspを報告されました。

その際に、TNSを見るとATが取れてSN2022wspとなったことが

分かり、その事を大島さんの投稿に書き込みしました。

遅れて友人のOno氏も発見報告前の9時間前に撮影していたことを大島線の

投稿に書き込みしましたが、わずか9時間で急激に増光したものと思われます。

今回は検出に至りませんでしたが、

捜索チームを出し抜ける可能性を感じた1件でした。

 SN2022wspの発見報告。既にATはとれております。(画像が不鮮明のため、画面の雰囲気のみお伝えします)

発見日時は10月2日23時59分で。Ono氏の撮影時間

が同日14時40分ですから、この9時間の間に

どのくらい増光があったか興味が沸くところです。

 掛井氏撮影のSN2022wsp 2022年10月7日 13時07分

 中心核近いですがはっきりとわかります (印刷が不鮮明のためはっきりしておりません。)

余談ですが、11月12日に板垣さんがNGC4340の西にある

PGC213984に17.9等のPSNを発見され

AT2022zzz(!)の符号が付きましたが、ATLASが先に

発見しています。

ATLAS:11月12日14時35分発見 → 11月12日22時36分報告

Itagaki:11月12日19時46分発見 → 11月12日20時42分報告

何という熾烈な世界でしょうか!

もっともATLASは気にしていないと思いますが(笑)。

我々アマチュアにできる事は観測したら即報告できるという機動力に尽きる

と思います。

今の所(11月14日現在)AT2022zzzは分光観測されず暗いこともあり

お蔵入りの可能性が高いですが、zzzという素敵な名前なので何とか分光

観測されないかなと願っております。

*ATLAS 、小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS、アトラス)チーム

最近発見された超新星について

板垣公一さんは、しし座のNGC 3705銀河に超新星を発見しました。
2022年10月17日20時25分42秒の観測から。15.5等。

板垣さん、しし座の銀河に超新星発見、今年5個目 アストロアーツ

板垣公一さんが、おおぐま座の NGC 3938 に超新星を発見しました。

SN 2022xlp。2022年10月13日19時23分22秒の観測から17等で発見。

板垣さん、おおぐま座の銀河に超新星発見、今年4個目 – アストロアーツ

まとめ

今回も静岡県の超新星捜索者の掛井さんの手記を紹介しました。

アマチュア天文家が、捜索プロチームに肉薄する活躍を

している事がわかる手記です。

次回も、引き続き掛井氏によるSN2022xkqについての手記を

紹介します。 

 

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