太陽の撮影に挑むアマチュア天文家にその魅力を聞いて見た!-8ー

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自宅のベランダを観測所にして太陽表面に見える黒点や粒状班、

プロミネンスを美しい画像や動画にしている静岡県のアマチュア

天文家Jhosua氏から、新しい手記が届きました。

その後も、太陽観測機材の創意工夫を積極的に行っております。

今回は、太陽観測機材の新工夫についての取り組みについて

の後編を紹介します。

アマチュア天文家の中でも太陽の観測機材は、レアな情報かもしれません

美しい太陽表面の撮影画像も併せてお楽しみください。

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太陽の撮影に挑むアマチュア天文家にその魅力を聞いて見た!-7ー

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ここより、Jhosua氏から頂いた記事と画像を紹介していきます。

さて、今回も小細工編です。

前回は日曜大工とも呼べない範囲の小細工でしたが、今回は少し

ばかり面倒です。

というのも、金属加工だから加工が大変なんですよね。

道具があれば十分に日曜大工の範疇なのですが。

~バローレンズ適正化~

太陽の全景を画面いっぱいに撮りたい。

でも自分の望遠鏡とカメラの組合せだとどうもサイズが合わ

ないような…。

自分が前から使っていたQHYCCD社のQHY5III178Mというカメラ

では手持ちの太陽望遠鏡にジャストサイズで撮る事が出来ました。

しかし新機材編で紹介した最近買ったカメラではいまひとつサイズが

合いません。

カメラのセンサーサイズが大きいために、手持ちの太陽望遠鏡の焦点距離

では画面いっぱいにならずにこぢんまりとした結果になってしまいます。

ならば、拡大して撮影すればいい。

自分の場合は1.4~1.5倍にできれば丁度良さそう。

でも拡大するためのバローレンズというものは2倍からなんですよね。

これだと逆に大きくなり過ぎて画面からはみ出してしまいます。

一応、1.4倍とか1.5倍の商品もあるのですが、手持ちの太陽望遠鏡

には取り付けができない仕様になっています。

そこで小細工です。

買ってきた2倍仕様のバローレンズはそのままカメラに

取り付ければ当然2倍に拡大されます。

しかし、バローレンズのレンズ部分とカメラの位置関係を標準の距離から変える事

で倍率を調整する事ができるんですよ。

簡単に言いますと、バローレンズのレンズとカメラとの距離が標準よりも

遠くなれば拡大率が3倍とか5倍とかと言うふうに大きくなります。

逆にその距離を標準よりも近くすると拡大率が1.8倍とか1.5倍とか、小さく

する事ができます。

そこで今回の小細工では下記の商品を使用しました。

SVBONY バローレンズ 天体望遠鏡用アクセサリー 補正レンズ増倍鏡

2倍1.25インチ Tネジ付き

SVBONY 望遠鏡レンズアダプター Tマウント マウントアダプター 撮影用アクセサリ

望遠鏡とカメラ完璧につながる道具

ちなみにバローレンズのレンズ部分だけの商品もあります。

自分の場合は普通に2倍のバローレンズとして使いたい時や、接続方法を色々と

変えたい場合もあるので、このバローレンズを選びました。

SVBONY 天体望遠鏡アクセサリ バローレンズ 補正レンズ 1.25 2倍 細いネジ山

望遠鏡アクセサリ

バローレンズとカメラを繋ぐマウントアダプターという商品の全長を短くする事で、

バローレンズとカメラの位置関係を短く調整します。

この商品を選んだ理由は内側にあります。

フィルター取り付けネジの部分が、頭の部分だけではなくて、頭からお尻まで全長に

渡って切られているからです。

頭を短くカットしたら、バローレンズを取り付けるためのネジが無くなってしまった

という事が無いんですね。

標準的な長さの約半分くらいでしょうか。

こうして拡大率を調整しました。

さりげなくカットと言ってますがね、グラインダーで数ミリずつ削っては

拡大率を確認、また削っては確認と時間をかけてやっていました。

ヘタにガバッとカットして小さくなりすぎると、またマウントアダプターを買って

きて一からやり直しになってしまいますし。

この小細工したアダプターとバローレンズの組合せで撮ったのがこちら。

程よいサイズと思いません?

~鏡筒バンド補強・ガイド座加工~

太陽を自動的追尾してくれる装置を自分は使っています。

ただ、それを取り付ける所が買ってきたまんまの望遠鏡にはありません。

そこでちょっとしたパーツを作成しました。

望遠鏡と、上側に付いてる四角い箱の間にある黒い細長いパーツです。

望遠鏡を架台に取り付けるバンドに直接取り付ける事もできるのですが、

それですとグラグラして正確に太陽を追尾する事ができなくなってしま

います。

そこで二つある望遠鏡の取り付けバンドを両方とも利用してプレートを取り付け、

ガッチリと固定された上に追尾装置を取り付けるようにしました。

これでグラつく事もなくしっかり太陽を追尾してくれるようになります。

しかも微妙に持ちづらい取っ手の代わりにもなります。

自分は上記のような4.5mm厚の材料を使ったプレートを作成しましたが、

DIY店を覗くと下記のような商品がありますので、そういうのを使うのも

手です。

GBSG 6個セット I字金具 長さ355mm固定修復プレート 炭素鋼ジョイント金具

補強ブラケット 3mm厚

ただ固定するだけなら、上記の金具みたいので良いのですが、追尾装置やファインダーといった

機材を取り付けたい場合は下記のような汎用プレートを買ってきたほうが早いかもしれません。

K-ASTEC TP40-190AS(汎用アリミゾプレートDX対応ベース/トッププレート)

K-ASTEC TP40-190AS(汎用アリミゾプレートDX対応ベース/トッププレート) ネイチャーショップKYOEI
K-ASTEC TP40-190AS

さて、いかがでしたか?

ちょっと天体写真とかをやっていると、こういう小細工が出てきます。

市販品だけに留めるか、小細工を超えた自作パーツまで行ってしまうかは各自の

趣味の方向性にかかってきます。

最近はDIY店の中に工房があって、そこで作業ができたりしますし、DIYの店

によっては3Dプリンタやレーザー加工まで用意されている店舗もあります。

昔に比べると、とても楽になりました。

みなさんも一歩前に出て小細工をやってみません?

まとめ

今回は、太陽観測に挑むアマチュア天文家Jhosuaさんの手記より

太陽観測を行うために創意工夫したポイントを画像を併せて紹介しました。

同じく太陽観測に取り組む太陽観測アマチュア天文家にも参考になる

記事ではないでしょうか。

毎回、太陽観測の取り組みについて丁寧な手記と画像をお送り頂き

快く当ブログのきじ掲載に了承して頂きまして感謝します。

更にスペックアップして、微細な太陽表面の様子を撮影していく

事でしょう。

今後の活躍を期待するとともに今後も機会がある毎に当ブログで紹介したいと

思います。

Jhosua氏は、アウトロアーツの天体写真ギャラリーに投稿しております。

天体写真ギャラリー 太陽 アストロアーツ 

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私のこれまでの仕事や趣味の天文活動で得た専門知識や経験を用いて科学や天文学について、楽しくお話して行こうと思います。よろしくお願いします。

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