7月5日に予定されている、はやぶさ2による
小惑星「トリフネ」フライバイは、秒速約5
kmという高速で小惑星中心から約1kmまで
接近しながら観測する短時間の接近観測に
なります。
今回のフライバイは高精度ナビゲーション
の実証やリュウグウとは異なる小惑星タイプ
の比較観測、将来のプラネタリーディフェン
ス(地球防御)技術への応用が大きな魅力
です。
このブログでは、はやぶさ2の今回のフライバイ
の目的と注目ポイントについてご紹介します。
タイトル画像
7月5日の はやぶさ2 の 98943 Torifune
(2001 CC21) フライバイの状況
軌道ダイアグラム 和久田俊一氏提供
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7月5日のはやぶさ2のフライバイ
長い航海を続けるはやぶさ2が、拡張ミッション
で新たに狙う小惑星「トリフネ」へ高速フライ
バイを行います。
短時間の接近観測に詰まった“技術実証”と“科学
的価値”が今回の見どころです。
■イベントの基本情報(何が起きるか)
日時:日本時間で7月5日ごろに最接近の観測が
行われる予定です。
接近距離と速度:小惑星中心からおよそ1km程度
まで接近し、相対速度は約5km/sの高速通
過になります。
望遠鏡型ではなく固定カメラ観測:はやぶさ2のカ
メラは機体に固定されているため、探査機の
姿勢(向き)制御で撮像を行う観測方式が採
られます。
■今回の注目ポイント1 — 高精度ナビゲーションの
実証
はやぶさ2が小さな天体に対して1km級まで“正確
に近づける”こと自体が高い技術課題です。
今回のフライバイは、将来の打ち上げや小惑星軌道
改変の技術(衝突・重力トラクターなど)につなが
るナビゲーション精度の蓄積を狙っています。
■今回の注目ポイント2 — 科学的比較観測
今回のフライバイが行われるトリフネはリュウグウ
とは異なる性質(報告ではS型に近い可能性や細長
い形状の推定)を持つ天体とされ、リュウグウで得
られたデータとの比較で小惑星の多様性や進化プロ
セスの理解が深まります。
■今回の注目ポイント3 — プラネタリーディフェンス
(地球防御)への貢献
小径〜中径の地球接近小惑星(数百メートル〜数十
メートル級)は、地域被害をもたらす可能性がある
ため、その挙動や物性を直接観測することは防御戦
略構築に重要です。
はやぶさ2のフライバイは、地球防御技術の検証と
いう実用的意義も兼ねます。
■運用者側の注目ポイント 1
撮像のタイミング:最接近前後でカメラの視野に
捉える戦術や姿勢振り(向きの大きな変化)をど
う使うかが鍵です。
自転の影響:トリフネは自転周期が数時間程度で、
時間をずらして観測すれば別の面(地形や斜面)
が 見えるため、観測タイミングの選び方が科
学的価値を左右します。
イオンエンジンの状態:長期航行でエンジン劣化
がある 中での運用という“リアルな制約”も注目
点で、これが航行・姿勢制御の判断に影響します。
■運用者側の注目ポイント 2
フライバイ観測では探査機が対象に“とどまらず
通過する” ため、接近前後の短時間で広域から
細部へと解像度が急速に変化します。
固定カメラでどう“トリフネを追い続ける”かは、
探査機の 姿勢制御アルゴリズムとタイミング
精度がものを言います。
参考情報・出典(主要発表)
JAXAのはやぶさ2関連トピックスと拡張ミッショ
ン解説。
7月5日フライバイ決定の報道と技術的解説記事
(観測時刻・速度・接近距離の記述)
関連記事リンク
はやぶさ2と「トリフネ」の位置関係


7月5日の はやぶさ2 の 98943 Torifune(2001 CC21) フライバイの状況
軌道ダイアグラム 和久田俊一氏提供
浜松スペースハンタークラブの
和久田俊一氏が7月5日の はや
ぶさ2 の 98943 Torifune(20
01 CC21) フライバイの状況
軌道ダイアグラムを自作ソフト
Epyskyでシュミレーションし
ました。
以下は、和久田氏のコメントです
7月5日の はやぶさ2 の 98943 Torifune
(2001 CC21) フライバイの状況
軌道ダイアグラムで表示してみました。
軌道計算では 7/5 9:29:50 UT頃
Torifune におよそ100km迄接近
しますが、はやぶさ は自立航法で
1Km まで接近するとのことです。
(Torifune との相対速度は約5km/s)
JAXA の LIVE があるようで、どのよ
うな画像が見られるのでしょうか。
まとめ
7月5日に予定されている、はやぶさ2による
小惑星「トリフネ」フライバイは、秒速約5
kmという高速で小惑星中心から約1kmまで
接近しながら観測する短時間の接近観測に
なります。
今回のフライバイは高精度ナビゲーション
の実証やリュウグウとは異なる小惑星タイプ
の比較観測、将来のプラネタリーディフェン
ス(地球防御)技術への応用が大きな魅力
です。
和久田俊一氏によるはやぶさ2 の Torifune
(2001 CC21) フライバイの状況軌道ダイア
グラムを紹介しました。
提供頂いた和久田氏に誌面にて感謝します。

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